
4月28日公開のハリウッド映画「聖闘士星矢 The Beginning」で主演を務めた新田真剣佑さん。俳優としてこれまで積んできた研鑽がこの作品に生きたと感じているという。AERA 2023年4月24日号から。
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――主演したハリウッド映画「聖闘士星矢 The Beginning」が4月28日から公開される。1985年に週刊少年ジャンプで連載がスタートした車田正美の漫画『聖闘士星矢』をベースに、星矢が聖闘士になるまでの道のりを描く。俳優として、その流暢(りゅうちょう)な英語とともに、ごく自然に作品の中に存在していた。
新田真剣佑(以下、新田):日本語でせりふを話すのと、英語でせりふを発するのではまったく違いました。よりナチュラルで私生活に近い話し方ができるのは、僕の場合は英語なんです。それは、どんな作品にも言えることですね。英語のせりふの方がお芝居もしやすいですし、感情と言葉が一緒になって出てくる感覚はあります。
■今回の現場は“宝物”
ハリウッド映画などで、日本人が英語を話していると違和感を覚えることがあると思いますが、その違和感を消せるのは「完璧な英語」でしかないと思います。この作品を観て下さった方々に「違和感がなかった」と言われたので、すごいことなのかなと感じています。
――現場では、共演者たちから「英語がうまいね」と驚かれることもなかったという。
新田:ある意味、違和感があるときに掛ける言葉だと思うので、あえてほめられることがなかったということはいいことだったのかな、とも思います。
ただ、この撮影を通じて、「もっと英語でのお芝居を磨いていきたい」とは強く感じました。たとえば、“謎の男”アルマン・キドを演じたショーン・ビーンさんのお芝居の深さは、できあがった作品を見ても感じられました。これから、より重みのあるせりふを言えるようになりたいという気持ちがあります。
――現場では、どんな瞬間に心躍ったのだろうか。
新田:演じたシーンでは、クライマックスで初めて聖衣(クロス)を纏(まと)う瞬間はとても興奮しました。聖衣を何%か纏った姿ではなく、聖闘士として「完全な姿」として現れるシーンは、撮影している時からみなで興奮していました。
それから、これは自分のなかに留めておきたいのですが、共演者であるマーク・ダカスコスさんからは、心に残る言葉を頂きましたし、今回の現場は自分にとって“宝物”になりました。