
今回の参院選で台風の目となった参政党。東京選挙区でさや氏が2位当選するなど、選挙区で7議席、比例区でも7議席を獲得した。非改選の神谷宗幣代表を含めて参議院で15議席となり、単独での法案提出も可能になった。一方で、選挙期間の言動には強い批判があった。どう答え、国会では何をするのか――。様々な疑問を参院選の投開票日翌々日の22日、神谷代表にぶつけた。
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「SNS規制もダメ」「内心は自由」
――参議院で15議席になったことで、与野党との交渉に影響力を発揮できるほか、単独で法案提出も可能になります。まずは何に取り組みますか。
新型コロナのパンデミック対策が正しかったのか、お金の使い方も含めて検証したいと思っています。予備費11兆円が使途不明のまま棚ざらしになっていますし、検証法案をつくって間違っていたことがあれば指摘するのがひとつ。
もうひとつはスパイ防止法です。私はいずれ米軍は(日本を)出ていくべきだという主義ですが、今は日米同盟が大事ですし、イギリスやオーストラリア、インドなどとともに中国やロシアと対峙していくのも賛成です。そうした国々と連携するためには情報管理を厳しくしなければならないですし、情報漏洩や国家機密情報を売るようなことに対しては対策を強化しなければならないと考えています。
――神谷さんは選挙戦中、「極端な思想の人たちは(公務員を)やめてもらわないといけない。これを洗い出すのがスパイ防止法」と発言しています。国家機密漏洩対策を超え、思想統制に踏み出そうとしているのではありませんか。
これは言葉足らずでした。思想の統制は考えていません。国家転覆やクーデターの企てには対処しなければならないし、今も破壊活動防止法などはありますけれど、もう少しその枠を広げて、つくる必要があるという趣旨です。外国がやっているくらいの基準のもので、特段、踏み出すようなものではありません。思想チェックには私はむしろ反対。SNS規制もダメだと言っているんです。内心は自由ですし、そこまで国家権力が踏み込むのはディストピアでしょう。そんなことを言ったら、私なんて監視対象になっちゃいますよ。