
Q. 海外の人に教えてウケる日本語は何かありますか? あるいは教えてほしいとよく言われる言葉やフレーズは?
A. 教えてほしいと何度か聞かれたことがあるのは“curse word”。英語でいうと……言葉は大変悪いのですが“fuck”や“shit”のような、いわゆる「ののしり言葉」です。日本語だとそういう感情のままに吐き捨てるように言う言葉って、「チクショウ」とか「クソッ!」とかになるかもしれないですが、英語のものに比べたら微笑ましいレベルのもの。それに、漫画のセリフでは目にしても、ふだんの会話で実際に「チクショウ!」と言う人はなかなかいませんよね。英語には結構種類があって、日常でも耳にしますし、使い分けもあるんです。「日本語には英語のcurse wordのように使う言葉はないんじゃないかな」と答えると、すごく驚かれます。「じゃあ不満を言いたいときはどうするの?」って。「バカじゃないの」や「ふざけるな」とかが近いかもしれませんが、「それもなんだか丁寧じゃない?」という反応をされました(笑)。
ウケる日本語はカタカナ英語ですかね。友人から、サラダに入っていたコーンを指して「How do you say “corn”?」と聞かれて「コーン」と日本語で答えたら、めっちゃ笑っていました。あとは「ビール」もウケていましたね。どうやらカタカナ英語のフラットに伸びる音が面白いみたいです。日本語が母語だとこの感覚はわからないですよね。言語って本当に難しくて、奥深いなと思います。
構成/岩本恵美 衣装協力/BEAMS