[撮影:蜷川実花/hair & make up TAKAI(undercurrent)/styling 櫻井賢之[casico]/costume UJOH ウジョー]
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 7月25日公開の「事故物件ゾク 恐い間取り」で、映画単独初主演を務める。演じるヤヒロとの共通点から見えてくる、渡辺翔太の魅力の原点は──。AERA 2025年7月28日号より。

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「そもそも性格的に、自分が自分が、っていうより、どうぞどうぞ、っていう気持ちのほうが強い」

 渡辺翔太は、自分でも再確認するかのように、穏やかな声で言葉を紡いだ。映画単独初主演となる「事故物件ゾク 恐い間取り」で、誰にでもやさしすぎる性格ゆえに霊も呼び寄せてしまうヤヒロを演じる。新垣弘隆プロデューサーはそのキャスティング理由として、渡辺の「飾らない自然体でいながら、強い思いを胸の内に秘めている魅力的な人柄」を挙げているが、渡辺本人が自覚する、「強い思い」は何だろうか?

「譲れない思い、か……。やっていることが、自分のためでもありながら、なにか、誰かのためになってたらいいな、っていうことかな」

 渡辺からは、Snow Manのメンバーを守ろうとするまっすぐな意思を感じることがある。そのためならば自分が矢面に立つことも辞さない芯の強さも持っているが、一方で、「照れ屋でもある」。

「もともとあんまりね、自分が目立つこと、自分がフィーチャーされることが、こっぱずかしい、というか」

 デビュー前は、自己アピールが控えめすぎる、と言われたこともあったと聞く。

「そうですね。ちょっと大人になって、逆に、またそれが戻ってきている(笑)。いまが天井とは、全然思わないですけど。でもジュニアのときよりはやっぱりね、より恵まれた活動ができているなとは思うので。その心の余裕みたいなところから、『自分自分』じゃなくて『誰か誰か』ってなったかな。いい意味で」

 その「誰か誰か」という心の在りようや振る舞いが、周囲も、観ている者も惹きつける。Snow Manとしての活躍は言わずもがな、個人としても、映画やドラマに、バラエティーに、CMにと引っ張りだこな理由がひとつ、垣間見えた。

(編集部・伏見美雪)

AERA 2025年7月28日号

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