
あるイベント制作会社社員はこう話す。
「だんだん物価高や人件費の高騰に慣れてきてしまってマヒしていますが、イベントの見積もりを作成していると、“こんなに高かった!?”ということがよくある。食事が提供され、音楽を楽しむイベントなら、まず“箱”としての光熱費を含む会場代。食事を考えても、乾杯のアルコールから、最後に出されるコーヒーまで何もかも値上がりしています。ホテルスタッフのほか、音響やセットの技術スタッフの人件費などトータルは、明菜さんが17年末の最後に行った年末のディナーショーの時代からは比べ物にならないほどの高騰ですね。ディナーショーはその年を締めくくる大切なイベント。価格を抑えて、しょぼくはしたくないでしょうし」
10万でも20万でもというファンはいる
そうした事情に加え、ディナーショーなどのチケット代の価格を引き上げる要因を、牛窪さんが指摘する。
「今年は大阪・関西万博もあり、宿泊料金も含めてホテルの価格そのものが、急騰している状態です」
ファンにとっては待ち焦がれていた明菜の年末のディナーショーで、その話題性が価格に反映されることは大いにありえるだろう。牛窪さんは「明菜さんなら、10万円、20万円を出しても喉から手が出るほどほしい、という人はたくさんいらっしゃるでしょう」と話す。
最近、高額なチケットで話題になったのは、YOSHIKIだ。8月22日から6日間で10公演にわたるディナーショー「EVENING / BREAKFAST with YOSHIKI 2025 in TOKYO JAPAN KURENAI」では、1席100万円の「VVIP ダイアモンドパッケージ」が用意されている。昨年は、30万円のチケットが売り切れ、「最も高額で完売したディナーショーチケット」としてギネス世界記録に認定された。

そんなことからも牛窪さんは「明菜さんのチケットが60万円というのはあり得る数字」と分析する。
「チケット代金は、一律とは限りません。例えば昨年、酒井法子さんはSS席などのランク付けをして、価格を変えていらっしゃいました。中森明菜さんとの写真撮影などの特典があれば、それこそ60万円を出す方もいらっしゃるはず。一律60万円ではなく、特典付きのスペシャルな価格としてつけるのであれば、60万もあり得る数字ですよね。私はそこまでは出せないですが(笑)、明菜さんと個別にお話しできるなど魅力的な特典があれば、30万円までなら出せるかな。明菜さんもディナーショーで儲けようというより、自分を応援してくれる幅広いファンの方々とお会いになりたいのでは? 高い値段をつけるとしてもランクを設け、それに応じた特典などを考える気がします」
ディナーショーそのものだけでなく、その価格までも話題になるのは、さすが明菜だ。遠くない本格的活動再開の日を待ちたい。
(AERA編集部・太田裕子)
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