現在、得点ランキングトップを走る鹿島のレオ・セアラ(写真提供・日刊スポーツ)
現在、得点ランキングトップを走る鹿島のレオ・セアラ(写真提供・日刊スポーツ)
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  2025年のJリーグは全38節中22節までを終えて後半戦を迎えている。上位3チーム(鹿島アントラーズ、柏レイソル、ヴィッセル神戸)が勝点1差という混戦となっているが、個人タイトルとなると少し様相が異なる。7月からの“夏決戦”が始まる前に、2025年の得点王の争いに注視したい。

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 現在、得点ランキングトップを走っているのは、12得点のレオ・セアラ(鹿島アントラーズ)だ。

 過去4シーズン、横浜FM(21年:10得点、22年:11得点)、C大阪(23年:12得点、24年:21得点)でゴールネットを揺らしてきたブラジル人FW。鹿島に移籍して30歳となって開幕を迎えた今季、鬼木達新体制がスタートしたチームで第2節の東京V戦で2得点、第5節の柏戦でハットトリック。4月後半から故障で3試合に欠場するも、5月25日の第18節から3試合連続ゴールを決めて再び量産体制に入っている。

 ここまで計12得点の内訳は、右足8(PK1)、左足2、頭2。特筆すべきはシュート決定率で、21得点を決めた昨季の17.6%から、今季は26.6%までアップ。90分での平均得点0.813は他の得点ランキング上位選手の中では断トツの数字になっている。長いシーズンを戦い抜くタフさも持ち合わせており、7月以降もピッチに立てばゴールは必然。優勝争いの中でマークが厳しくなることは間違いないが、現時点で得点王の最右翼であると断言できる。

 2位に付けているのは、10得点のラファエル・ハットン(セレッソ大阪)だ。

 今季初来日した29歳のブラジル人FW。元々は左ウイングが主戦場のサイドアタッカーで「右ウイングやセカンドストライカーもこなせる万能型」との触れ込みだったが、C大阪ではアーサー・パパス監督から9番の役割を与えられた。開幕当初は日本サッカーへの順応に時間を要したが、5月のスタメン5試合で計3得点を奪うと、6月1日の第19節の清水戦から3試合連続ゴール中。スピードに乗ったドリブルとラインブレイクを武器に、課題と言われていたシュート精度にも磨きがかかり、今季の新外国人選手の中でも“大当たり”と言える存在となっている。

 現在J1断トツの14アシストをマークしているルーカス・フェルナンデスという頼もしきサポート役がいる上に、点を取られても取り返すパパスサッカーは得点王獲得に向けて追い風になる。“対抗馬”から1カ月後には“本命”となっている可能性もある。

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