1月19日に選考される芥川賞・直木賞の候補作が発表になった。直木賞候補作は全5作。そのうちの一冊、森見登美彦『夜行』(これが2度目のノミネート)は摩訶不思議な森見ワールドを凝縮したような連作短編集である。 物語はかつて京都の同じ英会話スクールに通っていた5人の男女が10年ぶりに再会するところからはじまる。10年前、彼らは鞍馬の火祭を見物に出かけ、その夜、仲間のひとり(長谷川さんという女性)が…

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