当時、テレビの仕事を始めた頃で、慣れない仕事を頑張っていたので、太ったのは「頑張った印です!」みたいに考えていた。太っただけでなく、ニキビとかもそうで、自分のからだに起きたことに「×」はつけないでほしい。なんなら、頑張ったらこうなったくらいの称える気持ちでいてほしいと思います。

 でも、それだけマネージャーさんが言うんだったら、「いまの自分もめちゃめちゃかわいいし、このちょっとムチムチの脚でミニスカートはいているのもめっちゃカワイイんだけど、でも、さらに可愛くなっちゃうんだったらやっちゃおうかな」くらいな気持ちでダイエットをやったんですね。そうしたら、うまくやせられたんですね。最初に自分を認める気持ちってすごく大事だなと思うんですよ。

 ダイエットすること自体が悪いわけではなく、大事なのは、まず、自分を認めたうえでのダイエット。今の自分もめちゃくちゃかわいいけど、もっとかわいくなっちゃおうかなと言う気持ちでやるのと、こんな自分はダメだ、醜い、やせなきゃ思ってからやるのと全然違うと思うんです。

SNSに流れるスタイルのいい人に、だから何?

 SNSにはやせていて、スタイルのいい人の情報がたくさん流れてきます。でも、それはそれ。絶対に他人と比べるべきじゃない。そうしたSNSやファッション雑誌なんかに載っているモデルさんやタレントさんや芸能人と比べたら、ムチッとしているかもしれないけれども、「だからなんですか?」って話(笑)。

「素敵だな」「こうなりたいな」と思う気持ちはいいけど、この人になる“ために”とか、“こうしなければならない”は思わなくてもいい。

 私はバレエをやっていましたが、バレエは他人とめっちゃ比べられる世界。バレエのスキルを比べるだけではなく、バレエをするために生まれてきたようなスタイルの子もいれば、どんなにレッスンを頑張っても骨格がしっかりしていて、スラっとした体型にならない子もいる。

 そんな世界にいても、私は全く自己嫌悪に陥ることがなくて、私は、「あの子、めっちゃ脚があがるのがキレイやな」と思っても、「でも、私、めっちゃバレエの演技は上手やし」と考える。「あの子は、これができるけど、私はこっちができる」とか誰にも言わないけど、自分の心の中でそういう風に、常に勝手に考え方の切り替えをやっていた。

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