撮影:馬場岳人(朝日新聞出版写真映像部)
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「人は人、自分は自分と考えると、心がうんとラクになるんです」。102歳現役美容部員の堀野智子さんが教える、人間関係に悩まないコツとは?
 自分と他人の線を引くというのは、冷たいんじゃないかと思われがち。でも実は、相手を大切に思うからこそ、礼儀を忘れずに「適度な距離」を保つことが大事なのです。
 堀野さんが実践するのは、親しさの中にも思いやりを忘れない、しなやかな人付き合い。言いたい放題、頼りすぎ、甘えすぎにならないための「心のマナー」を、堀野さんの最新刊『102歳、今より元気に美しく』(朝日新聞出版)から一部を抜粋・加筆再編集して公開します。

【写真】笑顔に癒やされる! 102歳の「現役」美容部員はこちら

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――堀野さんは「人は人」「自分は自分」と考えて、必要以上に悩まないようにしていますね。私はそのように割り切ることが苦手なので、そのコツを教えて欲しいです。

 「人と自分の線引きをきちんとするのって難しくないですか?」と言われることがあります。

 きっと「線引き」という言葉に冷たい響きを感じているのでしょう。

 線引きしてしまったら、誰とも親しく付き合えない、みたいなイメージを持ってしまうのだと思います。

 でも実は私、その問題はすごく簡単に解決できるんじゃないかと思っています。要は親しくなっても礼儀を忘れなければいいんじゃないかと思うのです。

 人はみんな知り合って間もないころは素を見せません。ニコニコして差しさわりのない話をしてなごやかに過ごそうとします。

 でもちょっと親しくなると、だんだん素が出てしまいますよね。

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