家の中に、突然、走りだしたり、急に大きな声を出したり、クルクル回って踊り出したりする子どもがいる環境のおかげか、アリソンは子どものことが大好き! 逆に、子どもだけが得意で、他のワンちゃんも人間の大人も苦手。

 10歳くらいまでの子どもは大丈夫なんですよ。むしろ大丈夫どころか、しっぽを振って大喜びで「遊ぼう~!」みたいなんです。その様子を見ていると、2カ月で我が家に来てくれて、その当時、4歳だった息子と築いてきた関係があってのことだと考えると、それそのものの絆もすごく嬉しい。

他のワンちゃんに唸るアリソンに悩んだことも

 他のワンちゃんのママや保護犬施設の方にも聞いたのですが、ワンちゃんは1歳過ぎた頃から、自我が芽生えて、しっかりしてくるそうなんです。アリソンは1歳過ぎた頃から、それまで毎日のように行っていたドッグランで、他のワンちゃんにめっちゃ怒ってしまったりするようになったんです。

 アリソンが、他のワンちゃんに“ガウガウ”唸っちゃうのを一時とても悩んでいました。ワンちゃんと遊んだほうが楽しいだろうに、でも、アリソンはそれが上手くできない……どうしたらいいのか、色々調べたり、保護施設で勉強もさせてもらったりした。

 半年間悩み抜いて、結果、保護施設の方や他のワンちゃんのママの「これはこの子の性格で個性だから」という言葉に支えられました。どのワンちゃんもドッグランが大好きで「イエーイ、みんな友達!」みたいな子ばかりじゃない。私だって、人間関係は狭く深くタイプだし、自分が心を許せる人としか仲良くなれないし、なろうともしない。

 だから、アリソンが他のワンちゃんにガウガウすることがあっても、それは個性なんだって思えるようになった。そこからは、別にドッグラン行かなかったって、どうにかなるわけでもないし、別に散歩していて、誰にでも吠えまくるとかもないから、それでいいと思えるようになった。

 そんなアリソンに対して保護犬施設の方から言われたことで嬉しかったのは、「アリソンはpecoさんや息子さんとのおうちの中での関係性で全てが満たされているんだと思う」と。

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