火曜ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」の主人公の専業主婦・村上詩穂を演じる俳優の多部未華子
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 4月1日にスタートした俳優の多部未華子主演の火曜ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」(TBS系)が女性たちの間で大反響を呼んでいる。

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 本作は、「わたし、定時で帰ります。」などの作品で知られる朱野帰子氏が手がけた小説を原作とする新たなお仕事ドラマで、主人公は、2歳の娘の育児と家事に奮闘しながら暮らす専業主婦・村上詩穂(多部未華子)。自分と同じような主婦仲間を見つけられず、ちょっぴり焦りを感じる日々を送る彼女が、働くママや育休中のエリート官僚パパなど、価値観が違う“対岸にいる人たち”と出会い、家事を通じて繋がっていくという内容だ。

 初回は2児の母で仕事と育児に疲弊する江口のりこ演じるワーママとの対立軸で描かれ、ビデオリサーチ(関東地区)による初回の世帯平均視聴率は6.5%(個人3.9%)となっている。

「TBS系火曜午後10時枠は『逃げるは恥だが役に立つ』『恋はつづくよどこまでも』のようなラブコメ色の強い作品が主流でした。多部自身も2020年に『私の家政夫ナギサさん』で主演を務めているので同系統だと予想していましたが、まったく毛色の違うシリアスな部分もあるテイストでした。専業主婦という職業に光を当て、リアルな視点で“家事”という仕事の価値と重圧を描いている点で異彩を放っています」(テレビ誌ライター)

 初回放送後、主人公と同じ専業主婦だけでなく、育休中、ワーママなど幅広い女性たちからの感想コメントがネットにあふれた。「私は専業主婦なので共感できるところがたくさんあった」「専業主婦とワーママの両方を経験したからこそ、それぞれのつらさがわかって涙目」との声が寄せられている。

セリフひとつに活発な議論が巻き起こる

 一方で、第一話で礼子(江口のりこ)がつぶやいた「専業主婦は絶滅危惧種」というセリフには、「専業主婦もワーママも大変なのに分断をあおっている」「専業主婦って絶滅危惧種なの…? 働かないと人権ない…?」と不快感を示す声も。視聴者の間で“家庭内の役割”や“社会が押しつける理想像”について活発な議論が巻き起こっている。

「ドラマの初回で強烈なパンチラインを持ってくるあたり、作りの本気度を感じさせます。また女性だけが“専業主婦”“兼業主婦”と分類されて男性は“夫”で済まされるのかとの指摘もあり、視聴者に考えさせたい”という強い意図も読み取れました」(前出テレビ誌ライター)

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