4月からポッドキャスト新番組のスタートを発表

 こうしたことにすっかり懲りて、メーガンさんはポッドキャストには二度と近づかないと予想されていたが、このほど「レモナダ・メディア」から発信するという。レモナダは、ステファニー・ウィッテルズ・ワックス氏とジェシカ・コルドバ・クレイマー氏の2人の女性が共同創業者として2019年に設立。2人は共に兄弟を薬物の過剰摂取で失っていることから絆を深めたとされる。扱うテーマは薬物依存はもちろんのこと、自殺、家庭内暴力、LGBTなどを取り上げ、小規模ではあっても深刻な社会問題に正面から取り組む姿勢が評価されているメディアだ。ちなみにレモナダとは、「レモンからレモネードを作ろう(たとえ人生でつらいことがあってもくじけず、それを良いものに変えよう)」という格言からの命名だそうだ。

2025年2月16日、カナダ・バンクーバーで開催されたインビクタスゲームズで、室内ボート競技を観戦するジャスティン・トルドー前カナダ首相(右)とヘンリー王子(photo AP/アフロ)

 そんなレモナダで、メーガンさんのポッドキャストが始まる。すでに3月25日に予告編、スタートは4月8日と決定。今年に入ってから露出が続くメ―ガンさんに対し、「あまりにせっかち」「かなりあせっているのでは」との声も上がる中、掲げたテーマは「女性起業家の告白」で、小さなアイディアをもとにビジネスをスタート、ついには大成功させた女性たちと率直な会話を交わすという。彼女たちの苦労や成功のコツは、「アズ・エバー」を構築した起業家としての自分にとっても、大いに役にたったと述べている。

オードリー・ヘップバーンの言葉の引用に違和感

 しかし、このネーミングが盗作と指摘されている。エクスプレス(オンライン)によると、あるユーザーが、「メーガンが既存の番組タイトルをコピーしている」として、ポッドキャスト「CEOの告白」を挙げたのだ。23年公開のこのポッドキャストには「女性起業家の華やかな面と厳しい面の両方に迫ります」との説明がされている。「メーガンはまたもや模倣者になった」「どうしてこう他人のマネばかりするのだろうか」との声も出ている。それに対して、メーガンさんは、「“偶然の一致”には理解があります」と話しているそうだ。

 何かと騒動を巻き起こすメ―ガンさんだが、3月15日に、新しい写真をインスタグラムに投稿した。緑色のレモンの木に囲まれて一人で横顔を見せて立ち、「庭に植物を植えることは明日を信じること」というオードリー・ヘップバーンの言葉を写真のキャプションとして紹介している。これには「ついにメーガンは自分をオードリー・ヘップバーンになぞらえるようになった」と驚かれている。

 名称、紋章、タイトル、コンセプト。常にどこからか借りてくる印象の強いメーガンさんだが、そろそろ本人の独創性を打ち立てないと、あれこれを矢継ぎ早に出してきても評価は上がらないのではないか。

(ジャーナリスト・多賀幹子)

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