
わが家に彼女がお目見えしたのは9年前、娘が小学校4年生のときだった。娘が夫と2人で映画を見に行った帰り、街頭で売られていた子犬に一目惚れして夫にねだり、私の許可なく買ってきた。
その日、外出から戻った私の目にまず映ったのは、何とも汚らしい犬の背中だった。
「誰が育てるの!」と怒り心頭の私。でも抱きかかえようとその犬の顔を見た瞬間、私もとりこになってしまった。
あまりにも可愛かったので「カレン」と名付けた(写真)が、可憐どころか、やんちゃ娘に育ってしまった。
猟犬の血が入っているのか、散歩中に小さな犬や猫を見かけると、すぐに飛びかかろうとするので、制御するのに一苦労だ。
カレンが4歳のころ、私は外の石段で知人と立ち話をしていた。とそのとき、カレンは猫を見かけたのか、急に飛び出し、5段ほど一気に飛び降りてしまった。一緒に引きずられた私は、その拍子にかかとを地面に強く打ちつけ、整形外科に通う羽目になった。
今年は、大雪が降った日に犬の散歩に出た私は、不覚にも滑って転び、左手首を骨折。またもや整形外科へ。
こんな目にあっても憎めないのは、彼女の行動が家族を和ませてくれるからだ。落ち込んでいると、なめて慰めてくれる。お尻がかゆいときは床にお尻を擦りつけて進むさまが面白い。
おなかがすいたりのどが渇いたりしたら、自分の器を持ってきて床にコトンと落として知らせてくれる。網戸も自分の鼻と前足で開けるようになり、なかなか賢いのだ。
わが家に来たときは生後3カ月の赤ちゃんだったカレンも、今やわが家の警備員として活躍してくれる頼もしい存在だ。
(河野秀美さん 福岡県/56歳/パート)
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