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1984年にデビューし、瞬く間にトップアイドルへと駆け上がった斉藤由貴。「卒業」「悲しみよこんにちは」「夢の中へ」などヒット曲を数多く生み出してきた彼女は2025年2月21日に歌手デビュー40周年を迎えた。
セルフカバーアルバム第2弾「水響曲 第二楽章」のリリース、さらに36年ぶり(!)の全国ホールツアーが行われるなど、歌手活動を活性化させている斉藤に“歌との向き合い方”についてじっくりと話を聞いた。
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――今年は歌手デビュー40周年のアニバーサリーイヤー。現在は36年ぶりの全国ツアーの真っ最中です。
たしか2年ほど前だと思うんですが、マネージャーさんに「40周年のツアーをやりましょう」と言われたときに「やらなくていいのでは」と答えたんです。さすがに月日が経ちすぎているし、そんなにお客さんも来てくださらないと思います、と。でもマネージャーさんは「由貴さんの曲はアイドルソングの域を超えて、心に響くいい曲が多い。絶対にたくさんの方に聴いてもらうべきです」と。結果的にはたくさんのお客さんが来てくださるような感じになっていて、ホッとしたのを通り越してビックリしてます。「どうかな?」と不安に思っても、それでも飛び込んでみるのは必要なんだなと、また一つ学びました。
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――さらにセルフカバーアルバム第2弾「セルフカバーアルバム第2弾『水響曲 第二楽章』がリリースされました。前作「水響曲」に続き、音楽プロデューサーの武部聡志さんがリアレンジ、プロデュースを手掛けています。
まさか2作目を作れるとは思っていませんでした(笑)。前作はシングル曲をセルフカバーするというコンセプトだったのですが、今回はシングル曲だけではなく、ファンの皆さんが長年聴いてくださり、好きだと言ってくれている曲を中心に選曲したつもりです。アレンジについては、前作はアコースティックなピアノや弦楽器を中心にしていたのですが、武部さん曰く、“第二章”のテーマはカラフル。楽曲によってまったく違うアプローチで作り上げていただきました。