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今季最強・最長の寒波から7日目。一連の寒波はようやく峠を越える見込みですが、北陸~北日本では明日10日(月)にかけて山沿いを中心に雪が続くでしょう。更に積雪が増えるため雪崩などに注意。富山市など平地でも平年の4倍以上の積雪となっているため、雪おろしの際は屋根からの落雪など十分な注意が必要です。

今季最強・最長寒波から7日目 峠越えるも日本海側は雪続く

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3日夜から西日本から襲来した今季最強・最長の寒波。大雪の目安となる上空5500メートル付近でマイナス36℃以下の寒気の中心は本州からぬけつつあります。ただ、降れば地上で雪となる目安となる上空1500メートル付近でマイナス6℃以下は、まだ本州付近をすっぽりと覆い、マイナス9℃以下が明日10日(月)にかけて本州に居座ります。

群馬県の草津やみなかみ町藤原では、この24時間に50センチ前後のドカ雪となりました(9日2時まで)。現在は、東北など北日本で3時間に10センチ前後の雪が降っている所があります。

9日(日)夜にかけて、山陰など西日本の雪はおさまってきますが、北陸から北日本の日本海側では、明日10日(月)にかけて山沿いを中心に局地的に雪が強まり、更に積雪が増加する所があるでしょう。

【予想24時間降雪量(10日朝まで、多い所)】
東北地方   50センチ
関東甲信地方 40センチ
北陸地方   40センチ
東海地方   40センチ
近畿地方   30センチ
中国地方   20センチ

明日10日(月)にかけて、北日本や東日本では雪を伴って風が強く吹き、海上では全国的に波が高い見込みです。大雪やふぶきによる車の立ち往生や着雪による倒木や停電、なだれや屋根からの落雪に注意・警戒が必要です。

富山市など平年の4倍以上の積雪 雪崩・落雪に警戒

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最強・最長寒波の影響で、山沿いだけではく、平地でも平年の3倍前後の雪が積もっています。

9日午前10時現在、酸ヶ湯(青森)や、大井沢(山形)、守門(新潟県魚沼市)では3メートル以上の雪が積もっています。また、関東北部の藤原(群馬)でも2メートル以上の積雪となっていて、平年の3倍以上の雪となっている所があります。また、富山市など平地でも平年の4倍以上の積雪となっています。

【9日午前10時の積雪】
酸ヶ湯(青森)  395センチ(平年約1.2倍)
大井沢(山形)  309センチ(平年約1.5倍)
新潟       29センチ(平年約3.6倍)
輪島(石川)   25センチ(平年約4.2倍)
富山       67センチ(平年約4.2倍)
会津若松(福島)107センチ(平年約3.7倍)
藤原(群馬)  239センチ(平年約1.6倍)
彦根(滋賀)   27センチ(平年約9.0倍)
松江       20センチ(平年約10.0倍)
大山(鳥取)  193センチ(平年約1.4倍)

雪が弱まり除雪作業を行う際は、必ず2人以上で、声を掛け合いながら、ヘルメットや命綱の着用を徹底しましょう。また緊急用に携帯電話も必ず携帯しましょう。

雪おろしの注意点

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屋根に積もった雪は、早めに除雪作業をしたいものです。安全に雪下ろしをするための注意点は、次の3つのことが挙げられます。

(1)雪下ろしをする前には、雪が緩んでいないかどうか、必ず確認しましょう。新雪や、晴れた暖かい日の午後は、特に屋根の雪が緩んでしまいます。また、雪と一緒に、つららが落ちてくることもあります。
(2)はしごを使って屋根に上る場合は、はしごが動かないよう、ロープなどで、しっかり固定しましょう。はしごから屋根へ移動する時は、転落しないよう、一段と注意が必要です。
(3)雪下ろしをする際は、建物の周りに雪を残しましょう。万が一、屋根から落下した場合でも、雪がクッション代わりになってくれます。面倒でも、必ず命綱とヘルメットを装着し、滑りにくい靴を着用しましょう。携帯電話も忘れずに持って、作業してください。

思ったよりも雪は重い

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雪は軽そうに思えますが、屋根に積もった雪は意外と重いので甘く見てはいけません。100平方メートルの屋根に10センチの雪が積もると、その重さはなんと約1.5トン。これは、力士約10人分に相当する重さなのです。

雪の重みで、屋根への負担が大きくなると、屋根が損傷してしまう恐れがあります。雪がどんどん積もってしまう前に、早めの雪下ろしが必要です。雪下ろしをする際は、慣れていても必ず2人以上で、声を掛け合い、安全を確かめてから行いましょう。一階の屋根など、低い屋根に上っていても、転落する危険性がありますので、油断はできません。疲れたら十分に休憩をとって、無理な作業は絶対にやめてください。

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