特にひどい害があるわけでも、具体的に攻撃されたわけでもないけれど、なんとなく苦手、という人がいる状況というのは私にとってはストレスだったので、あえてその人にべたべたと近づき、微妙な関係を逆に一見親しいような関係に変えてしまう「敵と寝る」戦法はよく使いました。
「自分のことを好きな若干変なヤツ」と思わせる
たとえば職場の比較的近い場所に青木さんという苦手な人がいるとします。「わたし青木さんの小物使いめっちゃ好きなんですけどいつもどこで服買ってますか?」「一緒に買い物いきましょうよー」「青木さんホントなんか雰囲気ありますよね、そういう風になりたいなー」とやや露骨に好意を向けると、向こうはこちらに対する警戒度がものすごく低くなるし、懐いてくる可愛い奴め、という目でこちらを見るようになるため、少し弱みを見せてきたり、不安や悩みを口にしてきたりして、こちらの青木さんに対する感じ方も勝手に変わっていきます。
だいたい、こちらが相手を苦手と思って微妙な距離をとっている間は、向こうもなんとなくこちらを苦手とかムリとか思っているものです。Gさんのように割と支配欲が強くて仕切り屋、職場の女子の中心にいたい、と思っているタイプならなおさら、自分の思うとおりにならなそうなヤツに対して、なんとか支配下に置こうとか、自分を崇めるようにしたいとか、極端に言えばそういう心理になりがちな気がします。
そこを、最初から「私あなたのファンです」的なスタンスでいけば、すでに支配下にいるヤツという位置づけになるので、こちらにしつこくアプローチしてくることは少なくなります。自分のことを好きな若干変なヤツ、と思わせておけば、むしろ向こうが逃げ腰になることもあるし、その逃げ腰も、「あの子いい子なんだけど絡みづらいんだよね」という、悪くない距離を勝手にとってくれる態度だったりするわけです。まあ、苦手な人に対して、好きです~的な態度をとることに躊躇(ちゅうちょ)がない、どちらかというと自分の快適のためにはプライドを低く設定できる人にはお勧めです。