刑務所の読書会運営に携わったカナダの女性ジャーナリストによるノンフィクション。殺人や強盗などで服役する受刑者に囲まれ、当初は恐る恐る関わっていた著者だが、受刑者たちと交流するにつれ、のめり込んでいく。 参加者が読書を通じて切実に人生に向き合おうとするから、「刑務所の単なる読書会の記録」にならず、読み手を惹きつける。受刑者の一人は会話といえば犯罪自慢ばかりの現実からの唯一の逃げ場であったと振り…

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