メーガンさんのネットフリックス番組は放送延期に

 災害発生後のメーガンさんの行動には、何かと批判や尾ひれがつく事態となる中、1月12日、メーガンさんは再び声明を発表した。それは「山火事の被害を受けた人々のニーズに注力するため、新番組の開始を延期します。パートナーであるネットフリックスのサポートに感謝しています」というものだった。メーガンさんには「なんて心の優しい人」「いつも他人のことを考えていて思いやりがある」と称賛するコメントが集まった。

2024年8月、コロンビアを訪問したヘンリー王子とメーガンさん。2人そろって公的な場に登場する機会が減っていたが、被災地には2人そろって足を運んだ(photo AP/アフロ)
 

 だが、公開延期を決定したのは、メーガンさんではなくネットフリックスだった。1月15日現在で25人の死亡と1万2千棟以上の建物の被害が報告されているとき、同じカリフォルニア州で贅沢なおもてなしをテーマとする番組を流せば、たちまち「無神経」と批判されるに決まっているからだ。PRの専門家たちも山火事が発生したときから「公開を先に延ばすべき」と訴えていたので、妥当な判断だろう。

 公開延期については、メーガンさんへの同情の声もあった。「メーガンは何か月も前から、番組制作に打ち込んできた。延期はさぞ残念だろう」「自分を疑ったり嫌ったりする人たちへの完璧な復讐をこの番組で遂げるつもりだった」「メーガンは番組に自信を持っていて、批判もついに終わるときが来たと待ちきれない思いでいた」などだ。

目的は「自分を嫌う人たちへの復讐」とヘンリー王子を越えること

「自分を嫌う人たちへの復讐」を目論んでいるとされるメーガンさんだが、エクスプレス(オンライン)によると、もう一つの目的を持っているという。それは、ヘンリー王子を超えることだ。単なる「ハリーの妻」以上の存在であることを証明したいのだ。「自分が世界的に有名になったのは、ヘンリー王子と結婚したからと言われるが、それは間違い」とかねてから主張しているメーガンさん。「ハリーがいなくても自分一人でやっていけるところを見せる」。これこそが、今回の新番組の真の狙いなのだ。

 公開は3月4日に延期された。「そのころには、番組の存在自体を忘れている人がほとんどではないか」との冷めた見方と、一方で「山火事の際の貢献で評判が上がり、放送までの時間が長ければ期待感もつのり、予想以上の人が視聴して成功する」と前向きな見方と、真っ二つに分かれている。 

(ジャーナリスト 多賀幹子)

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