こうした影響力は、MAMAの公演を観るために国内外から大阪にやってきた10代のファンの声からも実感できる。
「K-POPアイドルはまさに憧れ。元気や勇気をもらってる」
「ビジュがレベチ。全部が鑑」
「生きるモチベ。笑顔の源」
「韓国に行ってみたい。韓国語も勉強しはじめてる」
「恋に落ちてる。四六時中考えてる」
こう語る彼女たちが身にまとうのは、制服風の超ミニスカート。これにロングブーツやアンクル丈の編み上げブーツ。このコーデはかつて見た気がする。そうだ、96年にはやった「アムラー」ファッションだ。当時日本の10代のファッションアイコンだった安室奈美恵をほうふつとさせる。歴史は繰り返すというが、30年前のものが今アップグレードされている。
もっとさかのぼれば、80年代までの日本の若者は、ファッションも映画も音楽も、日本独自のものよりもアメリカ発のコンテンツや文化に憧れ、誘導され続けてきた。それがやがてJ-POPやアニメ、「カワイイ」へと代わり、今は「自分の周りを見ると、4人に1人がK-POPファン。それくらい増えている感じ」(K-POPファンの18歳女性)。
(ライター・西元まり)
※AERA 2025年1月20日号より抜粋