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「♪仲良し小道はどこの道~。私が歌うと、左手にのったリンリンは手足をバタバタさせ、リズムに合わせて踊ります。他の人には、ただカメがジタバタしているように見えるかもしれませんが、リズミカルな歌のときはちゃんとそれに合わせ、スローな歌のときは、顔に?マークが浮かんだ感じになり、踊りません。
 18年前、1匹350円で飼ってきたミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)2匹。リンリン(写真右、雄)とランラン(同左、雌)で、2匹ともスクスク育ち、雌が2,7キロ、雄が1,8キロにもなりました。
 2匹は普段別居しているので無精卵ですが、ランランは1年に6回、20個くらい卵を産んでいました。
 リンリンは赤ちゃんのときから私の顔をじーっと見る子で、甘えん坊。おいで~と言うと来て、待っててねと言うと待っている。一緒に散歩に出た後、帰ってきてドアを開ければトコトコ入っていき、私がもたついていると迎えにくる。
 抱っこして、ネンネ~と言えば目をつぶり、リンリンはいい子ね~、いい子なの?とか、お散歩好き?とか聞くと、首をくるりと回し、うなずきます。これには私もびっくりしました。
 14年前、主人に他界され一人になった私にとって、この子たちは主人でもあり、子どもでもあり、孫でもあります。
 テレビなどで、人間が捨てたミドリガメが増え、処分されるニュースに接すると、胸が痛みます。この子たちに罪はなく、捨てられた後、必死で食べ物を探し、生き、増えただけなのです。
 愛情を持ってカメを飼ってほしいです。そして、20~30年も長生きしますから、次に飼ってくれる人を決めておくことです。私は後見人を決めていますよ。
 さ、2匹をつれてお散歩に行ってきま~す!

(田井地茂子さん 東京都/67歳/パート)

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