中日のベテラン4人、野手の中田翔と大島洋平、投手の大野雄大、涌井秀章。チームは若手の成長も目覚ましく低迷を抜け出せそうな雰囲気も出てきたが、今季チームの浮沈には彼らのパフォーマンスが大きく影響するという声も少なくない。
【写真】中日の“気の毒な投手”といえばこの人 将来は移籍の可能性も?
中日は昨シーズン3年連続の最下位に沈み、満を持して2022年に就任した立浪和義監督が退任となった。実績のある4選手の苦戦が目立ったのも、低迷の要因として大きいのは間違いないだろう。
長年の“課題”でもある打線では新加入の中田、生え抜きの大島が昨季は苦戦が目立った。
中田はオプトアウト(契約の見直しや破棄ができる権利)を行使して巨人から加入、移籍1年目は62試合の出場で打率.217(212打数46安打)、4本塁打、21打点の成績に終わった。春先には中軸として見せ場も作ったが、5月に自打球を当て登録抹消。復帰後も腰の違和感などで二軍暮らしが長くなってしまった。
大島は2023年に史上55人目、大学・社会人を経由した選手としては4人目となる通算2000本安打を達成。しかし、それ以降は右肩下がりとなり昨季は75試合に出場し、打率.198(116打数23安打)、5打点、1盗塁とプロ15年間でワーストの数字となった。
「昨季の2人は全盛期とは程遠い状態。中田は巨人時代に増やしたウエイト(=体重)の影響が腰痛に繋がった感じ。大島は2022年に足に死球を受けて神経系に負った故障が尾を引いているようだった。本人たちも原因は理解しているようなので、そこを乗り越えられるかどうかが成績を左右しそう」(在京球団編成担当者)
2人ともにコンディション面を維持することが課題なのを認識している。中田は昨シーズン終了後に15キロの減量に成功、100キロ前後のシェイプされた体形となった。大島も現役続行を表明時に「イチから体を作り直そうと思っている」とコメントしている。
「2人とも技術的には素晴らしいものを持っている。年間フル出場は難しくても、コンディションを整えれば100試合前後の出場で結果も出せるはず。中田には20本塁打、大島には打率.280以上を期待したい。それだけ打てれば得点力は上がる」(中日OB)