先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2025年1月3日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
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75000人以上を無償で占い、『ゲッターズ飯田の五星三心(ごせいさんしん)占い2025』が175万部突破と話題のゲッターズ飯田さんと、15000社の神社を巡り、神職の方々や地域の方々に話を聞いて知見を深め、いまでは神職向けの講演会にも呼ばれる佐々木優太さん。「幸せとは何か」を考え続ける2人が見つけた、神社で開運する方法とは? 共著『幸せ舞い込む! あなたの開運神社』(朝日新聞出版)から、一部編集してご紹介します。
神社での楽しみのひとつに、お守りがあります。
以前、僕は「お守りを買おう!」と思って、1万円札を出したことがありました。すると、神職のかたに「神社ではおつりが出ないようにするものですよ」と言われてビックリ!
え? どういうこと? と戸惑いましたが、きちんとお話をうかがうと、お守りは「売られて」いるものではない、とのこと。お守りは、「頒布(はんぷ)」されているものだったのです。
頒布とは、「配って広く行き渡らせる」こと。
そもそもお守りとは、神様の力を参拝者が持ち運べるように、神職のかたが宿らせ、私たちに分け与えてくれているもの。「販売品」ではなく「授与品」なんです。
だから、お守りは「授与する」、または「頒布される」と言い、私たちは神様の力を「受ける」「授かる」と言います。お金についても「支払う」よりも、「納める」と言います。
そもそもお守りは「買う」ものではない!?
頒布されているなら、タダでもらってもいいのでは? と思うかもしれませんが、お守りをつくるための材料費や手間、時間などは、当然かかっているわけです。
昔は、お守りを受ける人が自発的に「お気持ちのお金」を納めていたそうですが、それは交通機関も発達しておらず、近くの神社で参拝するのが普通だったため。納めるお金も、おそらく地域の人たちの間で相場が決まっていたのでしょう。
時代が変わり、いろいろな神社へ参拝に上がれるようになったいま、「お気持ちのお金」ではわかりにくいので、神社側が「800円」などと金額を提示するようになりました。神社が示すのは、お守りの材料費や人件費などを考慮した最低金額なので、提示されている金額以上であれば、いくら納めてもかまいません。
ところで、みなさんは「買った」と言うと、その金額に見合った「効き目」を求めてしまいませんか?
「買う」という行為は、商品と金銭の等価交換です。しかし、神様の力は対価では表せないもの。だから「買えない」のと同時に、そもそも効き目を求めるものでもないのです。