――違和感や生きづらさを抱えながら、いまを生きる人たちへのメッセージを聞いた。

柚木:すごくつらい時や理不尽な目に遭った時は、ちょっと現実離れした場所に行って、いろんな空想をしてもらいたいです。古くからある歴史的な建物やホテルのロビーって、ドラマチックじゃないですか。そういう威厳があってロマンチックな場所で、そこに来た人のこととかを考えたりしていると、いい気分転換になるし、ポジティブなことが思いつくかもしれない。山の上ホテルが加代子の味方をしてくれたように、その場所が悩んでいる人に寄り添って、味方をしてくれると思うんです。

(構成/ライター・福アニー)

AERA 2024年12月23日号より抜粋

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