エグザイル・タカヒロ/1984年、山口県生まれ。2006年、EXILEに加入。13年、ソロデビュー。12月24日に「EXILE TAKAHIRO CHRISTMAS LIVE 2024“Winter Song”~Love~」を東京ガーデンシアターで開催予定(撮影/写真映像部・東川哲也)
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 ソロとして武道館2デイズライブを成功させるなど、充実の2024年だったTAKAHIRO。EXILE加入から18年、歌の正解を探し続けながら進む、その道程に迫った。AERA 2024年12月16日号より。

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──充実した年を締めくくるクリスマスライブで新曲「Winter Song」を初披露する。

 今年ソロとして行った武道館2デイズが終わった日の24時に「DESTINY」という曲を配信リリースしたのですが、そこでひとつ締めくくってしまうような感覚がありました。でも僕の中では物語が続いている気持ちがありましたし、ファンの方に寂しい思いをさせないようなことがしたいと、クリスマスライブで披露する新曲をリリースしようと考えました。

──「Winter Song」はウォームな質感でありながらも、忙殺される日々や痛みを感じる楽曲だ。

 2~3年前にデモをいただいて、ずっと温めていました。歌詞がぼやけているとふわっとした曲になってしまうと思ったので、わかりやすいクリスマスのワードをちりばめて作詞しました。EXILEに加入して18年が経ちますが、いろいろな人と関わる中でどんな人にも悩みがあり、ずっと幸せな人はほぼいないと実感してきました。人は一瞬の幸せのためにいろいろなことを乗り越えていくのではないかと思った時に、地に足の着いた物語を描きたいと思いました。日本ではクリスマスというイベントは数日間で片付けられてしまう。その切ない儚さに、人生との共通点を感じ、そこを意識して制作しました。

──EXILEの楽曲を含め、多くの作詞を手がけている。

聞き手と気持ちを共有

 詞には自分の気持ちがそのまま出ます。「いいことを言ってやろう」と思って書くと全く伝わる気がしません。たとえありがちな言葉でも、自分が本当に今言いたい言葉であればメロディーに乗せて歌うと心地が良い。

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