自分の味方を増やすことを意識して、味方してくれる人の数が自信になる　しいたけ.さんがアドバイス

　AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:転職活動の末、人材派遣の会社で正社員になることになりました。といっても現場を知るために携帯会社の販売員として働くようです。前職は人間関係や体力面がしんどく、1年もたたずに辞めてしまいました。体力に自信がないのですが今度こそは長く続けたい気持ちが強くあります。今までの職場は、人間関係のイザコザが多く、過去を振り返ると新しい場所が怖いです。私は新しいところで頑張っていけるでしょうか。（女性／販売員／25歳／おうし座）

A:もしかしたら今が一番不安や心配を感じてしまう時期なのかもしれませんね。転職活動をして新しい仕事を見つけるまでも大変だったと思います。本当にお疲れ様でした。

　新しい場所に飛び込んでいく人たちに、ぜひお伝えしたいアドバイスがあります。それは、「自分の味方を増やす」ことを意識すること。

　これは僕自身の実体験ですが、昔、アルバイトをして生計を立てていた時に、バイト先に怖い女性がいました。なんていうか、深夜帯の総司令官みたいなおばさんで。口うるさい人でみんなから敬遠されていたんです。初めは僕自身もいろいろ注意されて、意地悪な人だなと思っていたんですが、なんとなく「この人に認められよう」と思って、頑張る期間を設けることにしました。

　例えばその人が業務外で掃除をしているのを見たら、自分も教えてもらって、一緒に掃除をしてみたり。そしたら実は、仏のような優しい人だったんです。初めて本格的に入ったバイトだったから、社員に怒られたりもしましたが、その時もその人が僕の味方になってかばってくれました。

　よく「自信の持ち方」について相談されることもありますが、そんなに難しいことではありません。自分に味方してくれる人の数、自分がこの場にいることを嬉しいと思ってくれる人の数が、自分にとっての自信になるのだと僕は考えています。

　これから先、働く職場にどうしても不安を覚えてしまうと思いますが、人には言わない裏の目的として、「自分の味方を増やそう」と思って働いてほしいです。携帯のショップで、携帯について聞きに来るおばあちゃんがいたら、「この人に味方になってもらおう」と思って接する。そうすると、少しずつ接し方も変わってくると思います。

　僕は勤務先にあるイスとかテーブルも褒めまくっていました。「あなたすごくいいイスだね」って。自分の周りの空間を味方で固めていく、という作戦の一部です。

　それで自分の自信になっていくと、いいパフォーマンスが発揮できて、好循環が起き始めます。

　おうし座は、味方を見つけるのは結構得意な人たちだと思います。例えばブラックユーモアが得意なおうし座だったら、相手がブラックユーモアを笑ってくれる人かどうかをわりと見抜くことができます。まずは少数精鋭主義で、特定の人に心を開くという形でもいいと思います。味方を増やす作戦をぜひ実行してみてください。

※AERA　2024年12月16日号