
落語家・春風亭一之輔さんが連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今回のお題は「圧勝」。
【写真】「またトラ」で分断深刻化 トランプ氏が激戦州全て制する「圧勝」 現地で何が起きたのか
アメリカ大統領選はトランプさんが圧勝。兵庫の斎藤さんも蓋を開けてみれば、そんなかんじか。もうちょっとハラハラドキドキしたかった。しかしまぁ、なんだか今後もドタバタしそうだけども、さてどうなることやら。
鼻くそをほじりながら、世の中を憂い、寝っ転がって尻を掻きながら、いろいろ真面目に考えてみよう。
私は錯乱する
ということで、私の中で「これは〇〇の圧勝」と思うものをいくつか並べてみたい。すべて個人的な意見です。
①カジュアル VS. フォーマル
カジュアルの圧勝。出られるものなら結婚式もトレーナーにチノパン、サンダル履きで出たい。ご祝儀もポケットから裸で出したい。コース料理よりアラカルトで好きなものを食べたい。気楽なのが一番。実際スーツなんか年に一度か二度も着ればいいほうだし。私の葬式はみんな胡座かいて車座で、茶碗酒飲みながら、ザルに香典集めて回るくらいでよろしく。
②ごはん VS. パン
パンは、あれば食う。でも朝昼晩、すべてごはんでよい。嫌いじゃないよ、パン。でもごはんだ。もう考える暇もなくごはん。ごはんとパンがオーディションにきたら迷わず私は即ごはんを選ぶ。パンが私に色目を使ってきても、私はごはんを選ぶだろう。スイーツパンだろうがお惣菜パンだろうが白いごはんには敵わない。相手が悪かったね、とパンを労ってやろう。この世からパンがなくなっても泣かないが、ごはんがなくなったら私は錯乱するだろう。