フジテレビの“テレ東化”　犬ドラマに見るテレビ＝マスの終わり

　漫画家＆TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏さんが「東京犬ラブストーリー」（フジテレビ　4月5日24：25～［全3話／最終話］）をウォッチした。

【画像】カトリーヌあやこ氏によるイラストはこちら

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「犬の犬による犬好きのための動物恋愛ドラマ！　主人公は犬！」という全3話の深夜ドラマ。

　港区女子ならぬ港区チワワのマリー（声・水樹奈々）と八百屋で飼われる庶民柴犬の武蔵（声・杉田智和）。ある日ドッグランで出会った2匹は、たちまち恋に落ちる。

「東京ラブストーリー」の主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」と共に、せつなく見つめ合うワンコたち。いったい私は何を見ているのでしょうか。

　まぁとにかく犬さんの演技がすごいのだ。ここぞという時に吠え、走り、振り向き、「待て」ポイントでは一切動かず。

　あなた見たことありますか？　前脚と前脚を重ねる犬同士のお手を。ハッと見上げる時は激しく鼻がヒクヒクしていたので、おやつで釣ってたのかもしれないけれど。

　犬たちのプロフェッショナルな動きについ見入ってしまうが、ストーリーは思いっきりベタだ。

　実は保護犬だったマリーは、その悲しい過去ゆえ「世の中お金がすべてよ、セレブの王子様しかありえない」と吠える。ここはあれ、月9ドラマ「やまとなでしこ」でセレブ婚活に励む松嶋菜々子と、庶民的魚屋である堤真一の設定。