「焼けた?」が一番うれしかった
王林 「焼けた?」と言われたことです。
「あの番組見たよ」とか「インスタ見たよ」もうれしいんですが、「焼けた?」と言われたことが一番うれしかったです。頻繁に会っていないと「焼けた」って気づかないでしょう。それほど、私のことを気にしてくれているんだなと思いました。
──青森県知事になったら、達成したいことはあるのだろうか。
王林 いろいろなことを考えています。青森県は第1次産業が盛んで自給自足率が100%を超えていますが、後継者不足が問題になっています。後継者候補の世代がちょうど私の世代で、継ぐかどうか悩んでいる友達も多い。結局継ぐ人がいなくて、青森県の誇りであるりんご畑が減ってきています。だから、第1次産業に携わっている人たちを守ってあげられるような仕組みを作っていきたい。
知事にならなくてもできることはあると思うので、やれることからどんどんやっていきたいです。自分でも図々しいと思うのですが、知事にも「こういうことをやったほうがいいと思います」っていう提案をよくしています。知事は全部前向きに受け止めてくれるので、おかげでどんどん青森の新時代が築かれていく感覚を覚えます。
母親の視点から青森県を見たい
──現在26歳。20代のうちに成し遂げたいことは「結婚して子供を産むこと」。ここにも深い青森愛が込められている。
王林 母親の視点から青森県を見た意見を持ってから、知事になりたいんです。そうすれば、若者から見た青森県、他の場所を知った人から見た青森県に、母親から見た青森県という視点が加えられる。
結婚相手は外国の方がいいです。青森のことをあまり知らない人と一緒になって、青森のよさを知ってもらう。そうしたら、王林が気づいていなかった新たな青森県の魅力を教えてもらえるんじゃないかと思っています。いろいろな視点を持てば、もっと青森を良くするためのアイデアが浮かんでくる。
東京にいる時間も、できる限り青森県のためになるように使いたい。「東京はこんなことをしているんだ。じゃあ青森ではこういうことができるんじゃないか」っていうことをずっと考えています。
――常に心に青森がある。たとえば、10億円もらったら東京に住んでもいい、とか、そんな条件はありますか。