投資で儲かると、人は「もっと儲けたい」とさらに儲かりそうな金融商品に注目しがち。そんなニーズを捉え、S&P500より銘柄数を極端に絞った米国株投資信託(以下、投信)が相次いで設定されている。「S&P10」と呼べるような集中投資の投信、実力はどの程度か?【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2024秋冬号」から抜粋しています】
【図3つ】「S&P10・S&P500・NASDAQ100」20年勝負の結果はこちら!
S&P10のほうが儲かる?
2023年1月から2024年8月末の1年8カ月間で、S&P500は50%近く上昇した。その間、S&P500の上昇に大貢献した組み入れ上位銘柄を中心に〜20銘柄を買う集中投資型の投信が増えている。
集中投資の代表格といえば、大和アセットマネジメントの「iFreeNEXT FANG+インデックス」。人気の投信だ。
2018年1月31日に設定され、純資産総額は2447億円(2024年8月30日現在)。設定から5年経過したこともあり、新NISAのつみたて投資枠(「指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ投資信託等)」のカテゴリー)の対象でもある。
「FANG+」は指数の名前。フェイスブック(メタ・プラットフォームズ)、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)〈ここまでの銘柄名の頭文字でFANG〉、エヌビディアなどの「強い10銘柄」を買う。
2024年3月13日には、米国のテック系20銘柄を買う「一歩先いくUSテック・トップ20インデックス」が登場。
3月22日に設定された「米国大型テクノロジー株式ファンド」は「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるGAFAM(グーグル〈アルファベット〉、アップル、フェイスブック〈メタ・プラットフォームズ〉、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)にテスラ、エヌビディアを加えた7社に投資する。
5月16日には「Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)」が。S&P500の時価総額上位10銘柄が対象で、ネットでは「S&P10キタ〜!」と話題になった。