「営業をやってきたけれど、本当はマーケティング的な仕事がしたかったとか、そうした思いを引き出しますが、だからといって僕が、それはいいとか悪いとかはジャッジしません。『3カ月後までに、ジモティーやココナラなどのサイトに登録して、実際にその仕事をやってみるのは〇〇さんにとって、どんな意味がありますか?』と、質問をします。そこで一歩踏み出すのかどうかはクライアントさん次第です」
ゴールへの一歩を
100年を生きるために、脳の回路を大転換しなくてはいけない中高年にも、この方法は有効だ。「失敗したら自分の中で諦めがつきます。こうして体験することで、自分のやりたいことの精度が上がっていく。そうして現状の外側のゴールを設定できれば、認知が変わり、脳の情報の集め方などが変わります」
またラーメン店店主にしろ、俳優にしろ、職業に対する「なりたい」は、それを分解して考える必要があるそう。
「例えばラーメン店店主なら、食材の研究が好きなのか、お客さんと話すのが好きなのか。ほかの職業でも、夢を実現できることがあるかもしれない。そうでなくても、今なら大きな鍋を買ってきてネットのレシピでラーメンスープを極めたりすることもできる。なんでもできる時代だと思います。どんなゴールへの一歩も踏み出しやすくなりましたよね。ぜひ」
やっぱり新しいことはお道具から。まずはかっぱ橋道具街、行ってきます!(ライター・福光恵)
※AERA 2024年11月4日号より抜粋