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 ナポリタンやコーヒーを注文し、雑誌や新聞を読んでのんびりと……。昔ながらの「喫茶店」は、令和の今も人気だ。そんな喫茶店を、最も有効に使っていたのが、サザエさんのいとこ・ノリスケさんだ。AERA2024年10月21日号より。

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 昭和レトロブームが叫ばれて久しい昨今、特に注目されているのは、「喫茶店」ではないだろうか。ホテルや遊園地と違って気軽に行けるし、ナポリタンやクリームソーダといった懐かしのメニュー、木のテーブルやソファは「映(ば)える」。

 人気を証明するように、各局のワイドショーやニュースでは「レトロな喫茶店」特集が頻繁に組まれ、若者や海外からの観光客が開店前から行列をつくる純喫茶もある。NHKでは古民家を改装したカフェを俳優・渡部豪太演じる「ハル」が訪ね歩くドラマ「ふるカフェ系ハルさんの休日」が好評放送中だ。

 一方で、都心にはチェーン店系のカフェも多い。スタバことスターバックスコーヒーをはじめ、ドトールコーヒー、エクセルシオールカフェ、タリーズコーヒー等々、都会の駅前には必ずといっていいほど、チェーン店系のカフェが複数ある。

 昔ながらの喫茶店と、チェーン店系のカフェ、設備やメニューが違うのはもちろんのこと、その「過ごし方」にも大きな違いがある。

喫茶店では仕事しない

 昭和スタイルの昔ながらの喫茶店では、パソコンを開いている人はほとんどいない。携帯電話を取り出してチェックする人や、「映える」写真を撮る人はいても仕事をしている人は少数派だ。逆にスタバで一心不乱にノートパソコンをたたく人が一人もいなかったことがあるだろうか。否、必ずいる。

 昭和20〜40年代に新聞紙上で連載されていた漫画「サザエさん」を見ると、その謎が解ける。主婦だったサザエさんはもちろんのこと、高度経済成長期のモーレツ社員(ひたすら仕事をしまくっていた会社員)だったノリスケさんも決して喫茶店で仕事はしなかった。

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リラックスする場所