天皇、皇后両陛下の長女、愛子さまは11、12の両日、初めてのおひとりでの地方公務として、国民スポーツ大会が開かれている佐賀県を訪問した。1日目は陸上競技を観戦した後、愛子さまが勤めている日本赤十字社を創設した佐賀県の偉人、佐野常民を題材にした寸劇をご覧になった。愛子さまは、お父さま譲りのユーモアを発揮。上演した俳優らも知的で品のあるプリンセスに魅了されたようだ。
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「10月に、宮さまがいらっしゃる。おもてなしのひとつとして、寸劇を披露してほしい」
佐賀県内で活動する演劇ユニット「幕末・維新 佐賀の八賢人おもてなし隊」の代表を務める谷口文章さん(55)に、県庁から連絡があったのは、夏の終わりのことだった。
谷口さんらは、幕末から明治維新にかけての佐賀の歴史を、寸劇で紹介する活動に取り組んでいる。そして10月からは来年3月まで、佐賀市の佐賀城本丸歴史館で毎週日曜日に1回25分の寸劇を上演する予定にしており、「宮さま」が同館を訪れる際にも披露してほしいとのことだった。
10月には県内で、国民スポーツ大会(旧・国民体育大会)の総合開会式がある。国体には毎年これまで、天皇陛下をはじめ多くの皇族が訪問してきたが、その当時はまだ日程も公表されていない。宮さまと呼ばれる皇族は限られるとはいえ、どの皇族の前で寸劇を披露するのかは聞かされなかった。
「しかし、『日本赤十字社に関する題材を必ずやっていただきたい』という条件がついたことから、敬宮愛子さまに違いない、とピンときました」
谷口さんはそう振り返る。
「緊張しました」と愛子さま
とはいえ、愛子さまが寸劇の鑑賞のために滞在する時間は10分。お声がけや質問の時間を長くとるため、寸劇そのものは5分以内、という制限もついた。
そして10月11日夕方、愛子さまが佐賀城本丸歴史館を訪問。谷口さんらは、愛子さまが今春から勤務している日本赤十字社を創設した佐野常民についての寸劇を、3分40秒のダイジェスト版で披露した。