先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2024年10月6日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
【写真】FA権を行使すれば巨人・阪神で争奪戦の可能性があるのはこの選手
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4年ぶりのV奪回を果たした巨人。その原動力として不可欠な存在だったのが、主将の岡本和真だ。
今季は全143試合出場で打率.280、27本塁打、83打点。王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)、松井秀喜氏(現ヤンキースGM特別アドバイザー)に次ぐ球団史上3人目の7年連続30本塁打達成はならず、打撃タイトルは無冠に終わったが、数字だけでその貢献度は測れない。
「今年の岡本は一塁を守る方針でしたが、坂本勇人が打撃不振で出場しないときは三塁に回り、三塁に坂本が入って一塁に大城卓三という攻撃的布陣の際は左翼に回った。不動の4番打者が3つのポジションを守るのは異例です。岡本がいたから色々な起用法ができたことは間違いない」(スポーツ紙デスク)
岡本は9月28日の広島戦でリーグ優勝した後のビールかけで、珍しく声を上ずらせていた。
「僕はね、この瞬間をね、ずっと待ちわびてきました。でも1個言っていいですか。阿部監督、今から泣いていると、日本一になったら失神しちゃうんじゃない? でも、失神させにいきましょう」
昨年は自己最多の41本塁打を放ち、自身3度目の本塁打王を獲得したが、チームは2年連続Bクラスに低迷。主将として複雑な思いだっただろう。だが優勝すれば、首脳陣、選手、スタッフなどチームに関わるすべての関係者が喜べる。日本一を目指し、思いを新たにする中で気になるのが、岡本のメジャー挑戦だ。
ビールかけの後、岡本、坂本、浅野翔吾が日本テレビ系スポーツ番組「Going! Sports&News」に出演した際に、坂本の発言が話題になった。浅野が今月21日の広島戦(マツダ)で逆転負けにつながる失策を犯した自身の失策で落ち込んだ際、坂本は「これくらいでへこたれていたらジャイアンツのレギュラーは務まらない」と声を掛けたことを明かし、「(岡本)和真がメジャー行っちゃうかもしれないし」と続けた。隣で聞いていた岡本は無表情を貫いていた。