中日の小笠原

「直球の被打率が気になる小笠原」

 中日の左腕、小笠原慎之介も、ポスティング・システムで今オフにメジャー挑戦を目指すことが報じられている。今季は5勝11敗、防御率3.12。中日が低迷期であることを考慮しなければいけないが、2ケタ勝利をマークしたのは22年(10勝)のみだ。一方で21年から4年連続140イニング以上を投げているのは評価される。27歳と若いのも魅力になるだろう。

 今年のメジャーで強いインパクトを残したのが、日本人左腕の活躍だった。DeNAからポスティング・システムでカブスに移籍した今永昇太は15勝3敗、防御率2.91と大活躍。先発ローテーションで1年間稼働し、173回1/3を投げた。ブルージェイズからアストロズに移籍した菊池雄星も強豪球団で先発の柱になり、9勝10敗、防御率4.05をマークした。同じ左腕の小笠原を、メジャーは評価するだろうか。

 前出の代理人は小笠原について、厳しい見方だ。

「今永、菊池ほど三振奪取能力が高いわけではない。気になるのは今季の直球の被打率が3割を超えていることです。今永は回転数の多い直球、菊池は150キロ中盤の直球で変化球を生かせるが、小笠原は厳しい。カーブ、チェンジアップは有効だが、直球が走らないと変化球が生きてきません。九里のように直球の被打率が高くても同じ球速帯のシュートを投げられれば配球の幅が広がりますが……。制球力も決して高いとは言えない。先発が不足している球団は多いので、どう評価されるかですね」

 渡米前の評価が低くても、レッドソックスでリリーバーとして大活躍し、07年のワールドチャンピオンに大きく貢献した岡島秀樹のようなケースがある。メジャー挑戦の夢はかなうのか。オフの動向が注目される。

(今川秀悟)

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