2019年秋に修徳高校(東京都葛飾区)からテキサス州の短大、ナバロ大学に進学した岡田真波さん。その後、4年制の北テキサス大学に編入。1年後、西フロリダ大学に移り、同大を23年12月に卒業した=東京都内、米倉昭仁撮影

引退後のセカンドキャリアが6割

 南葛SC(東京都葛飾区)の女子サッカーチーム、WINGSでディフェンダーとして活躍する岡田真波選手も、海外の大学に進学したアスリートの一人だ。

「米国の大学で学ぶことは将来すごく役立つな、と思いました。自分のサッカーがアメリカでどのくらい通用するのかを知りたかったという気持ちが4割で、6割は引退後のセカンドキャリアのことを考えて留学しました」(岡田さん)

 岡田さんは修徳高校(葛飾区)から2019年秋にテキサス州の短大、ナバロ大学に進学し、卒業後は4年制の北テキサス大学に編入。1年後、西フロリダ大学に移り、同大を23年12月に卒業した。

 米国の大学でプレーすることを考え出したのは高2のとき。全国トップレベルの女子サッカー部の先輩の留学がきっかけだった。

「そういう道もあるんだ。留学したいな、と思いました」(同)

壁は英語、最初の3カ月は「わからず」

 翌年、米大への進学を目指すサッカー選手に向けたトライアウトが長野市で実施された。岡田さんは監督の勧めで参加し、全国から集まった約30人の選手とともにミニゲームなどを行った。来日した米大サッカー部の監督らが奨学金の可否を判定し、岡田さんのもとにはナバロ大学から奨学金のオファーが届いた。

 ただ、渡米後は英語で苦労した。日本で英語学校に通って猛勉強し、「TOEFL」では入学条件の61点をクリアしたものの、いざ留学すると、「最初の3カ月間は教授が何を言っているのか、わからなかった」(同)

 英語が苦手なことを伝えると、「結構、やさしく教えてくれた」(同)。チームメイトや監督、友人らとのコミュニケーションも、英語の上達の助けになった。

コミュニティーカレッジのよさ

 また、ナバロ大学が「コミュニティーカレッジ」と呼ばれる2年制の公立学校であることも「非常によかった」と振り返る。

「4年制大学よりも勉強がやさしいし、1クラス15人前後なのもいい。先生に気軽に質問できるので、勉強しやすかった」(同)

 米大での生活に慣れると、学業で追い詰められることはなくなった。

「逆に米国人のチームメイトのほうがリポートの提出期限を過ぎてしまい、『やばい』っていうことがよくありました。米国では、成績が下がって部活に参加できなくなることは珍しくない。もう本当に勉強が一番、その次にスポーツって感じです」(同)

南葛SC WINGS(東京都葛飾区)でディフェンダーとして活躍する岡田真波選手。米国にアスリート留学し、「めっちゃ、勉強しました」(岡田さん)=東京都内、米倉昭仁撮影
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