一度はアイドルを断念した過去
さまざまな役を器用に演じわけている長濱だが、「読書家という一面が役作りに貢献しているのでは」と言うのは週刊誌の芸能担当記者だ。
「実家には大きな本棚があって、星新一のショートショートなどを選んで読んでいたようです。近所の図書館にも毎日のように通って児童書をたくさん借りていたと語っていたこともあります。読書家の資質は女優向きだといえます。実際、『十角館の殺人』の役作りについて、原作の小説で感じたイメージのまま、身なりやしぐさまで丁寧に作るように心がけたとインタビューで明かしていました。そんな姿勢は女優としてのキャリアが浅いながらも信頼につながっているのでしょう」
また、長濱には物怖じしないチャレンジ精神もあるようだ。
「海外旅行が趣味で2日、3日でも休みがあったら海外に行き、23年はロンドンやスペイン、香港など9カ国ほど旅ができたと、昨年のインタビューで話していました。海外も1人で行けるタイプで、この年は初めて国際免許を取り、初めて海外で運転をしたそうです。とはいえ、車線が違い左ハンドルで怖い思いをたくさんしたそうで、1人は危険だなと反省していたほどです。そんな果敢にチャレンジできる性格を見ると、メンタルも強くて向上心もありそう。さらに、読書好きという知的な面もあり、役作りでさまざまな解釈が必要な難しい役もこなせそうです」(前出の週刊誌記者)
芸能ジャーナリストの平田昇二氏は、長濱についてこう評価する。
「長濱さんは、もともと欅坂46のオーディションを受けて3次審査まで突破するも、母親の反対によって地元の長崎に連れ戻され、都内で行われた最終審査に参加できなかったという過去があります。悲嘆にくれる長濱を見かねた父親が運営スタッフに相談し、両親も含めての話し合いの結果、欅坂46のアンダーグループとして新たに結成される『けやき坂46』で活動することを条件に、特例で他のメンバーに遅れて加入したのです。こうした経緯を見ても、デビュー前から関係者の間では逸材としてその才能を高く評価されていたのでしょう。ビジュアルの良さもさることながら学業にも秀でており、地元の高校に在籍中に参加した全国高等学校クイズ選手権では県予選決勝まで進んだといったエピソードも。癒やし系の雰囲気を漂わせる一方、表現力や理解力にたけて研究熱心なところも女優として成功している要因ではないでしょうか」
女優としてさらに化けそうな長濱が、今後どのような役を演じていくのか楽しみだ。
(丸山ひろし)