モノが多くて動きにくかったキッチン/ビフォー

「これまでは料理をするためにキッチンを片づけるという、マイナスをゼロにすることから始めないといけなかったんです。それがなくなって、すごく楽になりました」

 頭の中がいっぱいだった状況も、改善されています。

「優先順位が付けられるようになりました。急ぎのことや重要なことがわかるので、パッと行動に移せます。子どもが4人いるのでやることは多いですが、回せるようになってきたかな」

 優先順位を意識できるようになった裕理さんは、プロジェクトが終わった後に転職をしました。以前の職場は通勤に片道30分以上。往復1時間も通勤にかけるのがもったいないと気づきました。

「タイパを考えて、今の職場は玄関を出て3分くらいの場所にあります。少しでも家族や自分のために時間を使いたいと思って。仕事内容も、今の方がやりがいを感じられて自分に合っているみたい」

床置きのモノがなくなり、作業スペースも広がりました/アフター

 片づけは自分にとって必要なモノだけを残して不要なモノを手放します。裕理さんは頭の中でもそれができるようになったみたいですね。

不要なモノを手放せるようになった裕理さんは、必要なモノだけに囲まれた家の中で、家族と自分の大切な時間を過ごせるようになりました。次のライフステージでも、きっと過ごしやすい環境を整えられますね。

「もっと早く片づければよかった! 悩んでいた時間がもったいなかったです」

 裕理さんのこの言葉は、片づけを後回しにしている人の背中を押してくれるかもしれません。まずは身近なところを一カ所だけ、片づけてみませんか?

著者プロフィールを見る
西崎彩智

西崎彩智

西崎彩智(にしざき・さち)/1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・家族間コミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクトⓇ。テレビ、ラジオ出演ほか、メディア掲載多数。公式サイトはこちら

西崎彩智の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
「昭和レトロ」に続いて熱視線!「平成レトロ」ってなに?「昭和レトロ」との違いは?