『(C)O/S・F・T OPOI2024』
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 残暑の中で再演された「ワンピース・オン・アイス」には、宇野昌磨の熱意が詰まっていた。

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 昨夏、横浜と名古屋で開催された「ワンピース・オン・アイス」が、9月7・8日、LaLa arena TOKYO-BAY(千葉県船橋市)で再演された。初演時はアマチュアスケーターだった宇野は、今年5月に現役引退を表明。本公演は、プロスケーターとして迎えた。

 しかし7月に行ったインタビューで、プロとして出演する本公演は初演と意識の差があるかと尋ねると、宇野は「正直去年も『ワンピース』は、まったく現役スケーターとして出ていませんでした」と即答している。

「『ワンピース』期間中は、現役の練習はまったくせずに、ずーっと『ワンピース』のことだけを考えて練習していたので。そこに関しては、去年同様という感じではあります」

 宇野にとり「ワンピース・オン・アイス」は、立場にかかわらず、いつでも全てをかけて取り組むアイスショーだということだろう。

 今公演は、TVアニメ『ONE PIECE』の主題歌を歌ったきただにひろしが生歌を披露する“スペシャルフィナーレ”が加わったニューバージョンだ。本公演開幕前日に行われた公開リハーサルでも、見どころとなったのは、きただにとスケーターのコラボレーションによるフィナーレだった。各ナンバーをスケーターがチームに分かれて滑るが、そのうち『ウィーアー!』は、宇野が扮するモンキー・D・ルフィが率いる“麦わらの一味”が演じた。実はこのナンバーは、宇野とサンジ役の島田高志郎がアピールして得た見せ場だという。

「このフィナーレをたくさん観させていただいて、ビビとコーザのナンバーやバロックワークスのナンバーは、かっこいいし感動するし……(麦わらの)一味(のパート)も元々少しあったのですが、『一丸となって一味の良さを出したいよね』ということを、(演出の)金谷(かほり)さんと振付の(宮本)賢二先生にお願いして、その許可をいただいて今回増やしていただいて。だからこそ一体感、そして元気の良さ、いろいろなものを出していきたいなと。“仲間”をテーマにこのグループナンバーを行わせていただいているんですけれども、本当に滑っていて楽しいです」

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「すべて僕にとっては貴重な時間だなと思っています」