精神科医Tomyさん
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 世の中には、すぐに人と打ち解けてしまう人もいれば、なかなか距離を縮められない人もいる。他人と距離を縮める上で大事なプロセスが、自己開示だ。内向型の人の中には、自己開示が苦手な方も多いかもしれない。

 打開策として、「デフォルトの自己開示を作っておくことの重要性」を指摘するのは、精神科医Tomy氏。新刊『「内向的な人」の幸福戦略』の中で、自己開示のコツを解説している。同書から一部抜粋して解説する。

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Q:自己開示がうまくできません。本音がなかなか言えないのが、悩みです。

精神科医Tomy:自己開示って実は大切なプロセスなんですよね。誰かと深く仲良くなったり、誰かに相談したりするときに、自己開示ができないと上手くいきません。

 とはいえ、自己開示のタイミングや程度を間違えてしまうと、逆効果。しれっと上手く自己開示できる人はいいのですが、苦手な人は何から手を付けていいのかわからなくなるのかもしれません。

 自己開示が苦手な人は、いきなり上手な自己開示を狙うのではなく、やりやすいところから行うのが良いと思います。まず、オススメの方法は、デフォルトの自己開示を作っておくことです。

 これは、どんな人とでも最初はここから始める、という自己開示の第一歩の内容を先に決めてしまうことです。

 ところで、自己開示で一番やりがちな失敗は、「いきなり重い話をしてしまう」ことです。いきなり重い話をしたら、相手はちょっと引いてしまうことが多い。そうすると「ああ、しまった」と思ってまた自己開示が苦手になってしまうんです。

 ではなぜ自己開示が重くなってしまうのか。それはネガティブな内容だからです。コンプレックスや、複雑な生い立ちなどの話をいきなりしたら、それはなかなか上手くいかない。

 そもそも自己開示というのは、「自分のやばい秘密をさらけ出すこと」ではないんですよね。相手とより良い関係を作るために行うわけです。なので、相手が興味を持って話を広げたくなるような内容を「第一歩」にすべきです。

 では第一歩の自己開示として、大切なポイントを2つあげていきましょう。

・ポジティブで、ちょっと珍しいアナタだけのプロフィール

 たとえば、「幼少期はアメリカに住んでいた」「数学オリンピックに出たことがある」「歯の健康優良児だった」。こんな内容でも自己開示です。自分史の中で、ちょっと珍しくてポジティブな内容があれば、それは立派な自己開示です。

・自分の夢

 現実といかにかけ離れていても、「夢」や「目標」というのは立派な自己開示です。「実は小説家になりたいんだ」「本当はアイドルになりたいんです」など、何でもいいのです。ちょっと照れくさくてもいい。

 むしろ照れくさいぐらいの内容のほうが、相手も「話してくれて嬉しい」となるのです。相手の夢もこっそり教えてくれるかもしれません。

 こういったものを自己開示のとっかかりとして用意すると、自然と会話が弾み仲良くなることができます。あとは自然の流れに任せてみてください。

まとめ:自己開示は、あらかじめ決めておく。まずはポジティブなところから。

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「内向的な人」の幸福戦略