「斎藤さん、おかしいんじゃないか」
内部告発によってパワハラや「おねだり」などの疑惑が明らかになり、ネットで炎上が続く斎藤知事。21年7月の兵庫県知事選では、維新は斎藤氏を支援し当選させた。自民党も斎藤知事を支援したが、吉村知事が繰り返し応援に入ったこともあり、斎藤知事は「維新の知事」というイメージが強い。兵庫県議会で、維新は今も知事与党で、斎藤知事の疑惑を追及する文書問題調査特別委員会(百条委員会)の設置にも反対していた。
吉村知事は、
「桃太郎で入ったとき、(市民から)『維新を応援しているんだけど、斎藤さん、おかしいんじゃないか』と言われました」
と、斎藤知事の問題が箕面市長選や維新の支持急落に影響しているという見方を示した。
実際、記者が箕面市に選挙取材に入ったときも、
「維新はしっかりせえ、斎藤知事、なんとかしろ」
「斎藤知事の擁護ばかりしてるぞ」
と声をあげる人がいた。
斎藤知事は8月30日の百条委員会で証言する予定だが、これについて日本維新の会の馬場伸幸代表は26日に、
「普通の国民の方が斎藤知事の話を聞いて、なるほどそうだったのかと思う中身かどうか、我々も見させていただきたい」
と述べ、斎藤知事の証言内容次第では、党として「辞職」を進言する可能性を示唆した。
「維新で生活がよくなった実感はない」
一方、箕面市長選で初当選した原田氏の陣営からは、
「維新が地元で失策続きであることも有利に働いた」
という声があった。兵庫県知事だけが維新の敗因ではないということだ。
今年6月、上島氏は地元の共産党の市議に、
「万博行くなよ」「出入り禁止や」
と発言していたことが判明し、問題になった。
当初、上島氏は発言を「撤回しない」としていた。しかし、吉村知事が「問題がある」と指摘すると、即座に「撤回をする」と二転三転。それが市民の反感を買うことにもなった。
これまで維新を支持してきたという箕面市民は、こう話す。
「維新が大阪で勝つようになって期待していた。だが、現実として、維新のおかげで給料がアップしたとか、生活がよくなったとかの実感はない。上島氏のように上から目線の発言のようなこともあり、それが市長選の結果になった」