米民主党大会の最終日に、大統領候補として指名受諾演説を行うカマラ・ハリス副大統領=8月22日、米イリノイ州シカゴ(写真 REX/アフロ)
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 2024年米大統領選挙の夏の最後のイベント、民主党大会は中西部イリノイ州シカゴで8月22日(米中部時間)、4日間の日程の最終日を迎え、大統領候補となったカマラ・ハリス氏が指名受諾演説を行い、幕を閉じた。7月の共和党大会、8月の民主党大会を両方とも現地で取材したニューヨーク在住のジャーナリストが報告する。

【現地の写真】米国民はカマラをどう受け止めている?

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 大会は、7月に開かれた共和党大会が、指名候補のドナルド・トランプ前大統領の暗殺未遂事件直後でもあり、陰謀論や民主党批判が渦巻いた緊張感とは対照的な雰囲気だった。演壇に立った大統領経験者とセレブは「フリーダム(自由)」「ホープ(希望)」「ジョイ(歓喜)」といった言葉を何度も使った。バイデン政権への批判であふれた共和党大会に対し、ポジティブなメッセージで勝利へのモメンタムを演出した。

「トランプ時代に後戻りしない」

「私たちは、将来にフォーカスする。彼ら(共和党)は過去にフォーカスしている」

 民主党指名候補のカマラ・ハリス副大統領は民主党大会2日目の20日、中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開いた集会でこう強調した。支援者からは「(トランプ時代に)後戻りはもうしない!」というコールがわき上がった。

 ミルウォーキーはシカゴから130キロしか離れていない。しかも、会場のアリーナは、トランプ氏が7月、共和党大会で大統領候補指名を受けた同じ会場という設定。トランプ陣営に対する殴り込みでもある。

 同じ時間にはシカゴの会場で、50州から集まった代議員らが、顔を紅潮させて「うちの州は、代議員すべての票をカマラ・ハリス副大統領が大統領指名候補になるために投じます!」と次々に表明。ハリス氏が正式に大統領指名候補として十分な代議員の票を集めた瞬間、ミルウォーキーの中継がシカゴ会場の大画面で映し出されるという演出だ。

 米メディアによると、シカゴの会場には2万人の代議員と関係者がおり、ミルウォーキー会場は1万5千人もの支援者がいた。筆者が取材あるいは見聞きした米大統領選の集会で、1万人前後を集めたものは、2008年のバラク・オバマ元大統領の集会と、16年のトランプ氏の集会以来である。

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