「ロイヤルツアーごっこ」の余波が収まっていない中で発表されたコロンビア訪問。コロンビアは英連邦に加盟していないため実現することになったのだろうか。

ヘンリー王子とメ―ガンさんの夫婦仲は…

   だが現在、アメリカもイギリスもコロンビアへの渡航には警告を発している。殺人、誘拐、麻薬がらみの犯罪などが頻発していて、マルケス副大統領自身も2023年に暗殺されかけている。家に帰る途中の道路に、袋にクギなどを詰めた爆発物を警護官が発見したのだ。そんな副大統領が、ヘンリー王子メーガンさんの滞在中の全ての日程に同行する予定だ。無事にスケジュールを終えることができるのか、不安は尽きない。

2020年8月、オミド・スコビー氏らが「FINDING FREEDOM(自由を求めて)」という名の暴露本を出版(photo:ロイター/アフロ)。ヘンリー王子とメ―ガンさんの王室離脱までの内幕を描いた

 いま注目されているのは、ヘンリー王子とメ―ガンさんの夫婦仲だ。

 8月4日、そろってアメリカのCBSテレビ番組「サンデーモーニング」に出演し、ネットいじめについてインタビューを受けた時のことだ。2人が設立したアーチウェル基金は「ペアレンツ・ネットワーク」を立ち上げ、ネットいじめの予防に力を入れ、命を絶った子どもたちの遺族のために行動することを掲げている。ヘンリー王子もメ―ガンさんも、子どもにとって安全なサイバー環境を整えるため親たちは努力するべきだと強調。そのことに異論はないものの、デイリーエクスプレス(オンライン)は、テレビ番組を見たボディランゲージの専門家は、メーガンさんはヘンリー王子の目を見つめて次に進むタイミングを知らせ、「誰がボスか」を明確に示していたと報じた。また、ヘンリー王子がふと話に割って入ると、「氷のような一瞥をくれ、早く口を閉じるように知らせた」と話した。ヘンリー王子は時々遠くに目を泳がせ、いかにも退屈そうだったとも。メーガンさんは日頃より、「批判は受け入れがたい。私たちはチームとして機能している」と話しているが、夫婦仲に何らかの変化が起きているのではないだろうか。

 さらに番組の中で、メ―ガンさんは王室にいた時に、ネット上のいじめを受けたことに触れ、「これ以上生きていたくないと思った。しかし英王室は全く助けてくれなかった」と語っている。これは3年前に同じCBSテレビでオプラ・ウィンフリー氏のインタビューで明かした内容だ。「私の話す克服体験が子どもたちの役に立てばうれしい」と続けたメ―ガンさんだが、デイリーエクスプレス(オンライン)によると、王室専門家は「メーガンは永遠に被害者を装う。なぜ、うんざりしている人がいることに気が付かないのか」と話しているという。

(ジャーナリスト 多賀幹子)

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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