深津絵里(写真:KCS/アフロ)

「つまらない人間」を自称

 しかし、2012年に公開された出演映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」あたりから、出演作をかなり選ぶようになってきた印象だ。その理由を前出の編集者はこう推察する。

「深津さんはSNSやブログといった個人の発信ツールを持たないうえ、近年はバラエティー番組に出演することもほぼありません。ゆえに私生活が謎に包まれていて、それが彼女の神秘的でミステリアスなイメージにもつながっています。なお、彼女はインタビューなどで自身の人柄について問われると、『凡人』『つまらない人間』『趣味がほとんどない』などと自虐的に語ることが多く、俳優として“色”がつくことを意図的に避けているようにも見えます」

 そんな深津について、芸能評論家の三杉武氏は次のように話す。

「深津さんといえば、『踊る大捜査線』シリーズ以外にもドラマ『きらきらひかる』シリーズや『恋ノチカラ』など多くの代表作があり、10年公開の映画『悪人』では『第34回日本アカデミー賞』最優秀主演女優賞を受賞しました。三谷幸喜さんら業界人も、その俳優としての実力やプロ意識の高さを評価しています。実際、『カムカムエヴリバディ』出演時には、『現場では台本を一切見ず、自分の出演シーンと関係のないところまですべて暗記して現場入りしている』といった報道もありました。近年はJR東海などのCMに出演する一方、ドラマや映画で見る機会は減っています。自ら仕事を調整しているといった話もあり、理想的なワークスタイルとも言えますが、ファンから『もっと見たい』という声が上がるのもうなずけるところです」

 現在放映中のサントリー「オールフリー」のCMでは、ダイアン・津田篤宏と夫婦役を演じている深津。50代で最初に出演する映画やドラマには、一体どんな作品を選ぶのだろうか。

(小林保子)

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