アタッカーも人材豊富だ。最も注目を集める選手が、名和田我空(神村学園高)だ。2006年7月29日生まれ。中学時代から名を馳せ、高校1年時から選手権で活躍し、2023年U-17アジア杯では得点王と大会MVPをW受賞した。1.5列目の位置から、繊細なボールタッチと鋭いシュート、創造性あふれるプレーと高精度のFKを披露し、高校年代ではすでに傑出したプレーでチームを勝利に導いている。

 早川隼平(ファジアーノ岡山)も間違いなく戦力になる。2005年12月5日生まれ。浦和レッズの下部組織育ちで、2023年4月に17歳4カ月でトップデビューを果たし、同年史上最年少でルヴァン杯ニューヒーロー賞を受賞した。高い得点力を持つ左利きのドリブラーであると同時に、小柄ながらデュエルの強さを持ち、ワードワークできる。今年5月からJ2舞台へ育成型期限付き移籍してスタメンで結果を残している。さらに佐藤龍之介(FC東京)もロス五輪世代になる。2006年10月16日生まれ。2023年3月に16歳4カ月のクラブ史上最年少でデビュー。同年のU-17アジア杯&W杯では10番を背負って活躍した。ドリブルの推進力に、ラストパス、フィニッシュの精度も高く、アタッカーとしての能力を持ちながらボランチでもプレー可能な戦術眼も持つ。

 そしてFW陣だが、名和田を1.5列目のMFと考えても、まだまだ多くの人材に溢れ、まさに最激戦区と言っていい。生まれ順に挙げると、まずは塩貝健人(慶応義塾大)だ。2005年3月26日生まれ。身長180cmで肉体にパワーとスピードを兼備させ、ドリブル、シュート、プレッシングと総合力が高く、向上心も人一倍。大学1年生ながら横浜F・マリノスに内定し、2024年は特別指定選手として登録されると、すでにデビューを飾ってゴールも決めた。

ジュビロ磐田時代の後藤啓介選手(左)

 すでに海を渡った後藤啓介(アンデルレヒト)は、ロス五輪代表で軸になれる存在だ。2005年6月3日生まれ。身長191cmの高さだけでなく巧さも光り、攻撃の起点となりながら自ら持ち込んでゴールを決める形も得意。ジュビロ磐田時代の2023年にJ2でリーグ戦33試合に出場して7得点をマークし、メンタル面の強さも大きな魅力だ。

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FW陣は他にも“逸材”が多く揃う