
証言する市職員に衆院議員が電話
冨田氏は池田市を含む衆院大阪9区を地盤とする足立康史衆院議員(日本維新の会)の元秘書。T氏と並んで足立氏が冨田氏の後ろ盾となっていた。その足立氏から突然、Aさんの携帯電話に着信があった。
Aさんはその時の様子を証人としてこう答えている。
「午前10時52分に足立衆議院議員から私の携帯に着信がありました」
「私は電話に出ておりません。ただ(冨田)市長が唯一相談できるのは後援会長(T氏)と足立議員です。その足立議員から私の携帯にこの喚問の2日前というタイミングで直接電話があったということは、やっぱり怖いです。慌てて秘書課長、市長公室長、市長公室の危機管理監、安全管理監にすぐ相談をさせていただきました。その中で、対応というか何もしないということで対応させていただいたのですけれども、本当に恐怖を感じました」
Aさんは取材に対して、こう話した。
「冨田氏からの伝言があったのか、一度だけ足立議員には電話したことがあります。かけたのは市役所の電話からだったと記憶しています。それがなぜ、足立議員がただの職員である私の携帯電話を知っていたのか。市長というトップを対象にした百条委員会の怖さを思い知らされ、その圧力で押しつぶされそうになりました」
足立議員はSNSでAさんへの架電に触れ、
「(Aさんに)電話することなどありません」
「仮にミスタッチだったとすれば、遅ればせながら、怖い思いをさせたことについて、お詫び申し上げます」
と、Aさんへの接触が「圧力」になりかねないことを認めていた。
Aさんは圧力にも屈せず、百条委員会に証人として出席し、冨田氏のパワハラ行為などを赤裸々に証言。
「あんなこと(ウソ)を平気で言えてしまう(冨田)市長の話には本当に強い憤りを感じました。何とか声を上げたい」
と涙ながらに訴えた。
傍聴席からは、
「頑張れ」
「よく本当のことを市民のために言ってくれた」
などと声があがった。