ふだんの銀行から0.2%の普通預金にお金を移動させるだけで、もらえる金利が増える。100万円を置いておけば年間で税引き後約1590円。ふだんの銀行(0.02%)のままなら約159円。チリツモ勝負だ。
ことら送金手数料タダ
ところで、メインバンクから他行に資金を振り込みで移動させるときは、基本的に振込手数料がかかる。ネット振り込みでも数百円、これは痛い。なにかいい方法はないか。消費生活アドバイザーの丸山晴美さんに聞いた。人呼んで節約の女王である。
「メインバンクに振込手数料無料サービスの条件などがない場合、『ことら送金』を使ってみましょう。1回10万円までの、アプリによる個人宛て送金なら手数料無料です」
ことら送金という名前のアプリがあるわけではなく、対応金融機関それぞれのアプリから送金する形。全国288の銀行、信用金庫、ゆうちょが対応している(24年4月17日現在)。
「メインバンクが三井住友銀行なら『Olive』アカウントを利用しましょう。毎月、決まった日に同じ金額を自動で他の口座に送金する『定額自動送金』が手数料無料でお得です」
高金利の普通預金もいいが、定期預金はどうか。丸山さんは5年以上など、期間の長い定期預金は勧めなかった。
「金利上昇の雰囲気がある今、わざわざ定期預金で固定するのも微妙な気がします。1年もの、長くても3年もので、とりあえずの資金置き場として使うなら……。インフレ、円安時代の定期預金は短期が鉄則」
定期預金は夏のボーナスキャンペーン真っ盛り。auじぶん銀行、オリックス銀行、ソニー銀行、SBI新生銀行などが高金利を提示している。新規口座開設ならauじぶん銀行の1年もの0.55%、オリックス銀行の1年もの0.60%が高い。
「宝くじ付き定期預金もおもしろいですよ。スルガ銀行ドリームダイレクト支店(他4支店)が『宝くじ付き』のパイオニア的存在です。預金金利自体は0.025%ですが、預入金額に応じて宝くじがもらえます」