疲れ知らずで健康な体を保つためにはどんな食生活を送ればいいのか。糖尿病専門医の牧田善二さんは「絶対に摂るべきではない食材の代表例が『液体の糖質』だ。健康に良さそうな野菜ジュースやスポーツドリンクにも糖質はたくさん含まれている」という――。
※本稿は、牧田善二『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)の一部を再編集したものです。
「糖質制限」に難しい計算は必要ない
【鉄則1】現代人の周囲は「糖質だらけ」と知る
糖質が多い食生活を送っていれば、日常的に血糖値の乱高下が起き、慢性疲労が引き起こされます。
加えて、余ったブドウ糖があちこちのタンパク質とくっついてAGEをつくり、あらゆる生活習慣病の原因となることも本書で説明してきた通りです。
つまり、疲れない体をつくるために、みなさんが第一に取り組まなければならないのが糖質を減らすこと、すなわち「糖質制限」です。
とはいえ、難しい計算などは必要ありません。
これまでよりも、米飯などの炭水化物や甘い物を減らし、その分、肉や魚、豆類、大豆食品、野菜、海藻、キノコ類などを食べればいいだけです。
ただ、一口に野菜と言っても、ジャガイモやカボチャなどは、糖質含有量が多いので避けたほうがいい、というようなコツがあります。
また、糖質が含まれていることがわかりにくい加工食品もたくさん出回っているため、それを見抜く目は不可欠です。
ヨーグルトなら当然「無糖タイプ」を選ぶべき
要するに、自分で調べたり確認したりというリテラシーが求められるのです。
たとえば、健康にいいイメージのあるヨーグルトは、加糖タイプと無糖タイプがありますから、当然、無糖タイプを選ぶべきです。
さもないと、「よかれ」と思って食べるはずが、糖質の過剰摂取になってしまいます。
また、乳製品には本書の193ページで述べるような欠点もありますから、むやみに摂りすぎるのは厳禁です。
さらには、缶コーヒーなどで「微糖」と表示されている飲料には、案外、多くの糖質が含まれていることが多々あります。
舌が「甘さ控えめ」と感じるのと、本当に糖質が少ないのは別物ですから、みなさん自身の目と舌を働かせて、しっかり確かめていくことが大事です。