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「累進高配当株」として採用された新たな30銘柄をランキング。どれが買いなのか、長期保有できるかを見極めるヒントを探った。AERA2024年7月8日号より。
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新NISAの成長投資枠で買われている日本株といえば高配当株。定番人気はJTや三菱UFJフィナンシャル・グループなどだが、こうした有名大型株以外にも銘柄のヒントがほしい。参考になりそうなのが、日本経済新聞社が2023年6月に算出を開始した「日経累進高配当株指数」の採用銘柄だ。年に一度見直されるが、6月14日に初の定期入れ替え(除外14銘柄)に伴う新たな30銘柄が発表された。
日経累進高配当株指数では、上場全銘柄から直近10年で一度も配当を減らしていない(または増配)銘柄を抽出。その中で予想配当利回りの高い上位30銘柄が対象となる。日本経済新聞社インデックス事業室担当次長の藤原隆人さんに話を聞いた。
「数年前から、上場企業の間では配当を増やすか維持し続ける『累進配当』という方針を掲げて投資マネーを呼び込もうとする動きが目立っていました。一方、投資家が配当利回りの高さを重視する傾向も強まっていたため、開発に踏み切りました」
累進配当調査は面倒
累進配当株の正確なデータを個人で調べるのは面倒だ。
「企業は株式を分割したり、併合したりするため、各年の1株配当を単純に比べても、連続増配や累進配当を判定できません。当社では全上場銘柄の長期にわたる株式分割・併合考慮後の各年の1株当たり配当を比べ、回数をカウントしています」
さて、本誌は定期入れ替え後の日経累進高配当株指数30銘柄の予想配当利回りをすべて調べ、高い順にランキングした。ナガセ(5.49%)を筆頭に4〜5%の銘柄がずらり。銘柄分析をSBI証券投資情報部長の鈴木英之さんにお願いした。
「まず指標面で見ると、自己資本比率が厚い銘柄が多い。DOE(自己資本配当率/株主資本に対しどの程度の配当を払っているか)が過大な銘柄は少ない。ROE(自己資本利益率/効率よく稼いでいるか)も優秀な銘柄が目立ちます」
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