という出だしで始まる詩「あかんぼがいる」を、オヤジが書いたのは92年の元旦の新聞。私たち夫婦の初のこども(娘)の誕生を祝ってくれてのことだったが、それから約四半世紀後の16年の正月、よもや自分が「祖父」として迎えるとは思わなかった。
あまりさわぐなと娘夫婦に言われておりますが「あ~こんなめでてえことはねえぜ~~」と全世界に向けて叫びたいだわさ!
もちろんここでまず、いの一番にほめちぎるべきは我が娘。なんかマイペースでほわんとした頼りなさげな奴、だいじょうぶかなこいつ?とつい最近まで思っていたら、あっと言う間に結婚―懐妊―出産。そしてもうすでにちゃんと「母」の顔、たたずまいになっている。女は強いねえ(ため息)まいりました
そして次に娘のだんな様。まあ軽やかに楽しげに見事に「イクメン」している。ありがたいなあ。近頃の男子ってみんなこうなのかなあ? いや、そんなことないはず。彼が特別にきちんとしているのでしょう。で、ここで手伝いにかり出されている我が妻が「私の時にはあんたぜんぜん手伝ってくれなかった……」とまたぞろ昔の恨みつらみが噴出かいな、と戦々恐々としていましたが、意外にも「あんたがなにごとにも大まかな人でよかった」とボソッと一言。これは喜んでいいのやらなんやら(^_^;
しかし縁側でお茶飲んで将棋指してるなんていう祖父像、もちろんもう誰もそんなイメージを持っていない昨今だろうけど、「祖父になり、例年にもまして働くぞ!」と決意を新たにした次第です。昨年はライブ、コンサート、セミナー、学校公演等165本全国各地ではじけまくりましたが、年々ますます人前で演奏したり話したりの機会が増えてきました。一つ一つの仕事にきちんと丁寧に取り組む、ということが当たり前ですが、とても大切なことだと痛感しています。
さて、今年やるべきこと、やろうとしていること、いっぱいあるのですが、当コラム上で宣言したのに手つかずで迎える年末、ではかっこ悪いので宣言は控えます。宣言ではないのですが、毎年の目標の一つに「もうドンパチ映画は見ない」というのが実は数年前からあるのですが、これがまったく実行できていない。。。私は旅先でちょっと時間ができたりすると気軽に映画館へ行きますが、なんかやはり「頭が疲れている時には気楽な娯楽映画」とこの固定観念がいけない。つい選んでしまうのが昨年も『キングスマン』『007スペクター』『コードネームU.N.C.L.E』、といった「活劇もの=やたら人がいっぱい死ぬ」で、「ああ見なきゃよかった。しんどい。疲れた」となるのに、どうしてやめられないのか? 不思議だ。
で、『スター・ウオーズ/フォースの覚醒』なんとなくいやな予感がしたのに見てしまった結果、う~ん、やはり上記の範疇に入る映画でした。とにかく戦いのシーンが多くて、もう少しなんとかならないのかなあ。ドロイドのBB―8のかわいさだけが唯一の救い。あとは音楽。ハン・ソロとレイア姫(今作では将軍だが)の再会のシーンで、「そこにあるべき、正しく聴きたかった懐かしのそのメロディー」がさりげなく流れているだけで、うれしくなってしまう(^^) ありがとうMr.ジョン・ウイリアムス!
で、気を取り直して『黄金のアデーレ 名画の帰還』。う~ん。なかなかいい映画だったのだけど、最後訴訟に勝ったらやはりU.S.Aに持って帰ってしまうのかそのクリムトの名画。そのままウイーンにあってもいいと思うんだけどなあ。(ネタバレごめん)
「祖父」文句が多いね。反省。文句言ってないで今年も「ほめちぎる」ことどんどん見つけていくので、よろしくお願いします。 [次回1/25(月)更新予定]