采配が後手に回るケースが目立つ
就任3年目を迎えた立浪和義監督(54)も混戦のセ・リーグで正念場を迎えている。22年から就任して球団史上初の2年連続最下位と低迷。今年は開幕ダッシュに成功して一時は貯金6で首位に浮上したが、その後は下降線をたどり借金生活から抜け出せない。トレードを積極的に敢行し、チームを変革する強い意志が見えるが、3年連続で下位に沈むと来季の続投が厳しい状況となる。
名古屋のメディア関係者はこう話す。
「中日は大量得点を取れるわけではないので、接戦をモノにするためにはベンチワークが占める比重が高くなるが、選手の起用や作戦面での采配が、相手の後手に回るケースが目立ちます。立浪監督が敢行した『血の入れ替え』はチーム強化の方向性として決して間違っていないと思いますが、機動力を使わず攻守に緻密さが欠ける課題を解消できていない。これは日本ハムと対照的です。メンバーは決して他球団に見劣りしないので巻き返してほしいですが……」
二人とも球史に残るスター
立浪監督、松井監督は共通点が多い。共にPL学園で甲子園に出場。抜群の野球センスを武器に世代を代表する選手として名を轟かせ、プロ入団後も走攻守で球史に名を刻むスター選手として活躍した。
立浪監督は通算2480安打をマークし、487二塁打は歴代トップ。守備でもゴールデングラブ賞を5回受賞。遊撃手、二塁手、三塁手の3ポジションでの受賞は最多だ。
松井監督もスイッチヒッターでトリプルスリーを達成するなど日米通算2705安打を記録。最多安打、盗塁王のタイトルも獲得した。守備でも遊撃手としてゴールデングラブ賞を4回受賞している。
ただ、両人とも、監督としてはファンの期待に応える結果を出せていない。スポーツ紙デスクはこう指摘する。